細菌性細胞中の遺伝子座を増幅する方法
专利摘要:
本開示の所定の側面は、ゲノム遺伝子座の増幅方法に関する。所定の実施態様において、前記方法は、a)必須酵素の阻害剤に細菌性宿主細胞の集団を接触させる工程であって、前記細菌性宿主細胞が構造A1−P−M−A2のゲノム遺伝子座を含み、ここで、A1とA2が繰り返し配列であり、Pはポリペプチドのコーディング配列を含み、Mは必須酵素のコーディング配列を含む前記工程、及びb)前記阻害剤に耐性のある細胞を選択する工程であって、前記阻害剤に耐性のある細胞が前記増幅単位の複数のコピーを有する前記工程を含むことが出来る。 公开号:JP2011516044A 申请号:JP2011502092 申请日:2009-03-27 公开日:2011-05-26 发明作者:フェラーリ、ユージニオ;ペール、カロリーヌ 申请人:ダニスコ・ユーエス・インク; IPC主号:C12N15-09
专利说明:
[0001] 本出願は、2008年3月28日に出願された米国仮出願61/040,456について優先権を主張する。] [0002] 本発明は、抗生物質を使用せずにゲノム遺伝子座を増幅する方法を提供する。本発明は、特に目的ポリペプチドをコードするDNA配列を生体内で増幅する方法、前記増幅されたDNA配列の複数のコピーを包括する細胞及び前記方法で使用されるDNA構築物を包括するベクターに関する。さらに、本発明は、上述のような細胞の培養により、目的ポリペプチド、例えば、酵素等を生産する方法に関する。] 背景技術 [0003] 背景 外因性のポリペプチドの発現及び組み換え体生産は広く用いられている技術である。大量の所望ポリペプチドの発現及び生産のための外因性の目的ポリペプチドをコードする核酸により、細胞を形質転換可能なことはよく知られている。いくつかの適用において、前記方法は、基となる生物により自然に生産されるポリペプチド以上の莫大な量のポリペプチドを生産するために使用される。実際は、内因性の配列の過剰発現と同様に外因性の核酸配列の発現も、現代のバイオテクノロジーにおいて広範囲に用いられている。] [0004] 分子生物学及びタンパク質工学の進歩にもかかわらず、宿主細胞内でのポリペプチドの発現レベルを増加させる新しい方法及び組成物の必要性が残る。] [0005] ゲノム遺伝子座を増幅する方法が本明細書で提供される。所定の実施態様において、前記方法は、以下の工程を含むことが出来る。すなわち、a)必須酵素の阻害剤に細菌性宿主細胞の集団を接触させる工程であって、前記細菌性宿主細胞が構造A1−P−M−A2のゲノム遺伝子座を含み、ここで、A1とA2が繰り返し配列であり、Pは目的ポリペプチドのコーディング配列を含み、Mは必須酵素のコーディング配列を含む、前記工程、及びb)前記阻害剤に耐性のある細胞を選択する工程であって、前記阻害剤に耐性のある細胞が前記増幅単位の複数のコピーを有する、前記工程である。前記細菌性宿主細胞は、バチルス種細胞とすることが出来る。もっとも、他の細菌性細胞型、例えば、ストレプトミセス種等も想定される。いくつかの実施態様において、目的ポリペプチドは、ズブチリシン、例えば、配列番号8のズブチリシンまたは配列番号12で示すその成熟形等である。所定の場合において、前記方法は、抗生物質マーカー及び抗生物質の使用を回避し、抗生物質に基づく増幅システムに対し代替案を提供する。所定の実施態様において、前記必須酵素は、酵素、例えば、細胞に内因性の野生型酵素等のアミノ酸配列を有する。所定の実施態様において、前記方法で用いられる細菌性宿主細胞は、前記必須酵素をコードする、不活性化された内因性遺伝子を含むか、または含まない。ここで、前記不活性化された遺伝子は、異なるゲノム遺伝子座から構造A1−P−M−A2のゲノム遺伝子座にあることが出来る。所定の場合において、前記必須酵素は、アラニンラセマーゼ、例えば、配列番号11等とすることが出来る。また、前記阻害剤は、β−クロロ−D−アラニンまたはシクロセリンとすることが出来る。もっとも、他の酵素/阻害剤の組み合わせとしても使用されることが出来る。いくつかの実施態様において、前記増幅単位は、配列番号7で示す配列を含む。] [0006] 増幅単位は、領域Mによりコードされた必須酵素の発現を提供する。所定の実施態様において、Mは、必須酵素のコーディング配列及び前記コーディング配列と操作可能に連結するプロモーターを含むことが出来る。ここで、前記プロモーターは、必須酵素のコーディング配列に天然である。所定の実施態様において、前記コーディング配列及びプロモーターは、宿主細胞に内因性であることが出来る。前記増幅単位は、さらに領域Pによりコードされた目的タンパク質の発現を供給する。所定の実施態様において、Pのコーディング配列は、隣接した繰り返し配列(A1)に存在する、内因性か、または非内因性のプロモーターと操作可能に連結されることが出来る。他の実施態様において、Pのプロモーターは、隣接した繰り返し配列に存在しないことが出来る。むしろ、前記プロモーターは、領域Pに存在することが出来る。] [0007] いくつかの実施態様において、本発明は、構造A1−P−M−A2の増幅単位を含むゲノムの遺伝子座を含む細菌性宿主細胞も提供する。ここで、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的ポリペプチドのコーディング配列を含み、Mは必須酵素のコーディング配列を含む。この実施態様において、前記増幅単位は、必須酵素の有意な発現を提供する。前記細菌性宿主細胞は、バチルス種細胞とすることが出来る。もっとも、他の細菌性細胞型、例えば、ストレプトミセス種等も想定される。いくつかの実施態様において、目的ポリペプチドは、ズブチリシン、例えば、配列番号8のズブチリシンまたは配列番号12で示すその成熟形等である。所定の場合において、前記方法は、抗生物質マーカー及び抗生物質の使用を回避し、抗生物質に基づく増幅システムに対し代替案を提供する。所定の実施態様において、前記必須酵素は、酵素、例えば、細胞に内因性の野生型酵素等のアミノ酸配列を有する。所定の実施態様において、前記細菌性宿主細胞は、前記必須酵素をコードする、不活性化された内因性遺伝子を含むか、または含まない。ここで、前記不活性化された遺伝子は、異なるゲノム遺伝子座から構造A1−P−M−A2のゲノム遺伝子座にあることが出来る。所定の場合において、前記必須酵素は、アラニンラセマーゼ、例えば、配列番号11等とすることが出来る。また、前記阻害剤はβ−クロロ−D−アラニンまたはシクロセリンとすることが出来る。もっとも、他の酵素/阻害剤の組み合わせとしても使用されることが出来る。いくつかの実施態様において、前記増幅単位は、配列番号7で示す配列を含む。] [0008] 他の実施態様において、本発明に係る細菌性宿主細胞は、構造A1−P−M−A2の増幅単位の複数のコピーを含むゲノム遺伝子座を含む。ここで、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的ポリペプチドの第1コーディング配列を含み、Mは必須酵素の第2コーディング配列を含む。いくつかの実施態様において、前記増幅単位は、配列番号7で示すポリヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施態様において、前記第1コーディング配列は、繰り返し配列A1に存在するプロモーターと操作可能に連結される。所定の実施態様において、前記細菌性宿主細胞は、式(A1−P−M)n−A2により示される増幅単位の複数のコピーを含むゲノム遺伝子座を含む。ここで、nは少なくとも2であり、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的ポリペプチドのコーディング配列を含み、Mは必須酵素をコードする。また、Mのコーディング配列が内因性か、または非内因性のプロモーターと操作可能に連結される。一の実施態様において、前記Mのコーディング配列及び前記プロモーターは、宿主細胞に内因性であることが出来る。いくつかの実施態様において、細菌性宿主細胞は、配列番号7の増幅単位の複数のコピー、例えば、少なくとも2コピーを含むゲノム遺伝子座を含む。前記増幅単位は、目的ポリペプチド、例えば、ズブチリシン及び必須酵素の両方の発現を提供する。いくつかの実施態様において、前記発現された目的ポリペプチドは、配列番号8で示すズブチリシンFNAか、または配列番号12で示すその成熟形であり、前記必須酵素は、配列番号11で示すアラニンラセマーゼである。所定の実施態様において、Pのコーディング配列と操作可能に連結する前記プロモーターは、隣接する繰り返し配列(A1)の一部とすることが出来る。別の実施態様において、領域Pのコーディング配列と操作可能に連結する前記プロモーターは、隣接する繰り返し配列ではなく領域Pに存在する。] [0009] 別の実施態様において、本発明は、増殖培地を含む細菌性細胞培養及び構造A1−P−M−A2の増幅単位の少なくとも1、少なくとも2またはそれ以上のコピーを含む細菌性宿主細胞の集団を包含する。ここで、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的ポリペプチドの第1コーディング配列を含み、Mは必須酵素の第2コーディング配列を含む。上述のように、増幅単位は、目的ポリペプチド、例えば、ズブチリシン等及び必須酵素の両方の発現を提供する。いくつかの実施態様において、前記発現された目的ポリペプチドは、配列番号8で示すズブチリシンFNAまたは配列番号12で示すその成熟形であり、前記必須酵素は、配列番号11で示すアラニンラセマーゼである。さらに別の実施態様において、前記細菌性細胞培養は、前記コーディング配列によりコードされた目的ポリペプチドの生産に適切な条件下で対象細胞の培養を維持する工程を含むタンパク質生産方法で使用されることが出来る。所定の実施態様において、この方法は、培養地から目的ポリペプチドを回収する工程をさらに含むことが出来る。] 図面の簡単な説明 [0010] 図1は、本明細書で記載する実施態様のいくつかの特徴を概略的に示す。 図2は、pBSFNAalrプラスミド(配列番号2)の遺伝子地図を示す。 図3は、qPCR検量線を示す。 図4は、様々な宿主株からのズブチリシンFNAの発現レベルを示すグラフである。] 図1 図2 図3 図4 [0011] 定義 別途記載のない限り、本明細書で用いられる全ての技術及び科学上の用語は、本発明が属する分野の当業者により通常理解されるものと同様の意味を持つ。本明細書に記載の方法及び材料と同様のまたは同等の方法及び材料が本発明の実施または試験のために使用されるが、好ましい方法及び材料が本明細書に記載される。] [0012] 本明細書で参照される全ての特許及び公開刊行物は、そこに開示される全ての配列を含み、参照により明確に組み込まれる。] [0013] 数値範囲は、範囲を規定する数値も含むものとする。別途記載のない限り、核酸は左から右ヘ、5’末端から3’末端方向に、アミノ酸配列は左から右ヘ、アミノ基からカルボキシ基方向へ各々記載される。] [0014] 本明細書に提供される見出しは、多様な本発明の側面または実施態様を制限するものではない。従って、以下に定義される用語は明細書を全体として参照することによってより完全に規定される。] [0015] 別途記載のない限り、本明細書で用いられる全ての技術及び科学上の用語は、本発明が属する分野の当業者により通常理解されるものと同様の意味を持つ。Singleton他、「微生物学及び分子生物学辞典(DICTIONARY OFMICROBIOLOGY AND MOLECULAR BIOLOGY)」、第2版、John Wiley and Sons出版、ニューヨーク州(1994年)及びHale及びMarkham、「ハーパー・コリンズ生物学辞典(THEHARPERCOLLINS DICTIONARY OF BIOLOGY)」、Harper Perennial出版、ニューヨーク州(1991年)は、本明細書で使用される多数の用語の意味を当業者に示す一般的な辞書である。また、所定の用語は、明確化の目的及び参照の容易さのために以下に定義される。] [0016] 「組み換え体」の語は、宿主細胞では自然に発生しないポリヌクレオチドまたはポリペプチドをいう。組み換え体分子は、自然に生じない方法で互いに連結する2以上の自然発生の配列を含む。組み換え体細胞は、組み換えポリヌクレオチドまたはポリペプチドを含む。] [0017] 「異種」の語は、通常互いに関連しない要素をいう。例えば、宿主細胞が異種のタンパク質を生産する場合、そのタンパク質はその宿主細胞で通常生産されない。同様に、異種コーディング配列と操作可能に連結するプロモーターは、野生型の宿主細胞内では通常操作可能に連結しないコーディング配列と操作可能に連結するプロモーターである。ポリヌクレオチドまたはタンパク質に関連した「同種」の語は、宿主細胞で自然に生じるポリヌクレオチドまたはタンパク質をいう。] [0018] 「タンパク質」及び「ポリペプチド」の語は、本明細書で相互置換可能に用いられる。] [0019] 「シグナル配列」は、細胞からのタンパク質の成熟形の分泌を促進し、タンパク質のN末端部分に存在するアミノ酸配列である。シグナル配列における定義は、機能的なものである。前記シグナル配列は分泌過程で開裂され、細胞外タンパク質の成熟形では、シグナル配列を欠く。] [0020] 「核酸」の語は、DNA、RNA、一本鎖あるいは二本鎖及びそれらの化学修飾を包含する。「核酸」及び「ポリヌクレオチド」の語は、本明細書で相互置換可能に用いられる。] [0021] 「ベクター」は、1以上の宿主細胞へ核酸を導入するように設計されたポリヌクレオチドをいう。所定の実施態様において、ベクターは、異なる宿主細胞内で自律的に複製し、クローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクター、プラスミド、ファージ粒子、カセット等を含む。他の実施態様において、ベクターは、宿主細胞ゲノム中に統合されることが出来る。] [0022] 「プロモーター」は、下流にある核酸の転写を開始する調節配列である。] [0023] 「操作可能に連結する」の語は、機能的な関連付けを可能にする要素の配置をいう。例えば、プロモーターが配列の転写をコントロールする場合、そのプロモーターはコーディング配列と操作可能に連結する。] [0024] 「選択マーカー」の語は、導入された核酸またはベクターを含む宿主の選択を容易にする、宿主中での発現が可能なタンパク質をいう。選択マーカーの例は、抗生物質(例えば、ヒグロマイシン、ブレオマイシンまたはクロラムフェニコール)及び/または宿主細胞上の栄養学的優位性のような代謝の優位を与える遺伝子を含むが、それらに限られない。] [0025] 本明細書で用いられる「回収された」、「単離された」及び「精製された」の語は、自然に関連する少なくとも一成分から取り出されたタンパク質、細胞、核酸またはアミノ酸をいう。] [0026] 細胞に関連して本明細書で用いられる「形質転換された」、「安定に形質転換された」及び「遺伝子組み換え」の語は、前記細胞が、ゲノム中または複数世代において維持される、エピソームプラスミドに統合された非天然の(例えば、異種の)核酸配列を有することを意味する。] [0027] 本明細書で用いられる「発現」の語は、ポリペプチドが遺伝子の核酸配列に基づいて生産される過程をいう。前記過程は、転写と翻訳の両方を含む。] [0028] 核酸配列を細胞に挿入することに関連して本明細書で用いられる「導入される」の語は、「トランスフェクション」または「形質転換」あるいは「形質導入」を意味し、核酸配列が細胞のゲノム(例えば、染色体、プラスミド、色素体あるいはミトコンドリアDNA)に組み込まれるか、自律レプリコンに変換されるか、または一時的に発現される(例えば、トランスフェクトmRNA)、真核生物または原核細胞への核酸配列の組み込みについての言及を含む。] [0029] 「ハイブリダイゼーション」の語は、核酸の鎖が当該技術分野で知られる塩基対合を通じて相補鎖と連結する過程をいう。2つの配列が中度から高度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件下で互いに特異的にハイブリダイズする場合、核酸は対象核酸配列と「選択的にハイブリダイズすることが出来る」と考えられる。中度から高度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件は、既に知られている(例えば、Ausubel他、分子生物学における簡易プロトコール(Short Protocols in Molecular Biology)、第3版、Wiley&Sons出版、1995、Sambrook他、分子クローニング:ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、第3版、2001年、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州を参照されたい)。高度なストリンジェンシー条件の一例は、50%フォルムアミド、5XSSC、5Xデンハルト溶液、0.5%SDS及び100ug/ml変性キャリアーDNAの約42℃でのハイブリダイゼーション及びそれに続く2XSSC及び0.5%SDSの室温での2度の洗浄及び0.1XSSC及び0.5%SDSの42℃での2度の洗浄を含む。] [0030] 「コーディング配列」は、ポリペプチドをコードするDNAセグメントである。] [0031] 本明細書で用いられる「発現カセット」は、適切な宿主細胞中のタンパク質の発現をもたらすことが出来る適切な制御配列と操作可能に連結されるタンパク質コーディング領域を含むDNA構築物を意味する。前記制御配列は、転写をもたらすプロモーター、mRNAの生成のための転写を制御する任意のオペレータ配列、mRNA上の適したリボソーム結合部位をコードする配列及びエンハンサー及び転写や翻訳の終了を制御するその他の配列を含むことが出来る。] [0032] 「宿主細胞に天然の」ポリペプチドまたはポリヌクレオチドは、改変されていない宿主細胞に存在するポリペプチドまたはポリヌクレオチドのものと等しいアミノ酸またはヌクレオチド配列を有する。所定の場合において、細胞は、前記細胞に天然のポリヌクレオチド(例えば、コーディング配列)を含む組み換え核酸を含むことが出来る。これらの場合において、前記細胞は、宿主細胞の改変されていない型(すなわち、いかなる遺伝子ノックアウトも含まない宿主細胞)にも存在するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドを包含する組み換え核酸を異なる遺伝子座に含む。所定の場合において、細胞は、前記細胞に天然のポリペプチドをコードする組み換え核酸を含むことが出来る。これらの場合において、前記細胞は、宿主細胞の改変されていない型(すなわち、いかなる遺伝子ノックアウトも含まない宿主細胞)で見られるポリペプチドのものと等しいアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする組み換え核酸を含む。「内因性の(endogenous)」の語は、「天然の(native)」の語と同義である。] [0033] 天然のプロモーターと操作可能に連結するコーディング配列に関連する「天然のプロモーター」は、細胞内のコーディング配列と操作可能に連結する野生型宿主細胞のプロモーターをいう。] [0034] 「繰り返し配列」の語は、等しい配向で存在し、細胞内で相同組み換えを受けることが出来る少なくとも2の配列要素をいう。繰り返し配列は、少なくとも50のヌクレオチド、例えば、少なくとも100、少なくとも200または少なくとも500またはそれ以上のヌクレオチドと同一か、ほとんど同一のヌクレオチド配列(例えば、少なくとも98%または99%の配列同一性)を有する。] [0035] 「阻害剤」の語は、競合的阻害または非競争的阻害(例えば、アロステリック的)のいずれかにより、可逆的に酵素を阻害する化合物をいう。] [0036] 「必須酵素」の語は、細胞の増殖に必須な酵素である。] [0037] 内因性の必須酵素の遺伝子が細胞中で野生型の(すなわち、不活性化されていない)場合、「必須酵素の有意な発現を提供する発現カセット」の語は、内因性の必須酵素のレベルの50%以上(例えば、少なくとも70%、少なくとも90%または少なくとも100%、最高で1000%)のレベルに必須酵素の発現を提供する発現カセットをいう。] [0038] 「アラニンラセマーゼ」の語は、L−アラニン及びD−アラニンの転換を触媒する酵素をいう。アラニンラセマーゼは、IUBMB酵素命名法に従って、EC5.1.1.1と評される活性を有する。アラニンラセマーゼをコードする遺伝子は、「alr」、「alrA」または「dal」遺伝子として表記されることが出来る。] [0039] 用語の他の定義が、明細書の全体にわたり見られることが出来る。] [0040] 例示的な実施態様の詳細な記載 上述のように、ゲノム遺伝子座を増幅する方法が提供される。本発明に係る方法のいくつかの一般的な特徴が、図1で示される。図1に関して、前記方法で使用される細菌性宿主細胞は、構造A1−P−M−A2の増幅単位を含むゲノム遺伝子座を含むことが出来る。ここで、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的ポリペプチドのコーディング配列を含み、Mは細胞に必須である酵素のコーディング配列を含む。式A1−P−M−A2は、P及びMに関する一方の方向に配向する繰り返し配列を含むゲノム遺伝子座を包含することが意図される。] 図1 [0041] 増幅単位は、細胞内の目的ポリペプチド及び必須酵素の発現を提供する。所定の場合において、領域P及び領域Mは、独立して目的ポリペプチド及び必須酵素に用いられる発現カセット(すなわち、プロモーターと操作可能に連結するコーディング配列)をそれぞれ含むことが出来る。いくつかの実施態様において、前記増幅単位は、前記目的ポリペプチドを発現するための第1発現カセット及び前記必須酵素を発現するための第2発現カセットを含む。他の実施態様において、前記領域Pのコーディング配列は、前記隣接した繰り返し配列に存在するプロモーターと操作可能に連結されることが出来る。この実施態様において、また以下でより詳しく議論するように、前記繰り返し配列及び前記必須酵素のコーディング配列が組み合わされたヌクレオチド配列は、前記細胞に内因性である、すなわち、前記宿主細胞のゲノムに見られることが出来る。所定の実施態様において、前記領域Mのコーディング配列と操作可能に連結するプロモーターは、そのコーディング配列に内因性または非内因性とすることが出来る。所定の実施態様において、前記領域Mのコーディング配列は、前記Pのコーディング配列と操作可能に連結するプロモーターにより誘導されることが出来る。] [0042] 容易に明らかなように、本明細書で記載される核酸のいずれかにおける前記P及びMの配向は、逆の配向(すなわち、A1−M−P−A2)とすることも出来る。この逆の配向及び所定の実施態様において、領域Mのコーディング配列は、繰り返し配列A1でプロモーターと操作可能に連結されることが出来る。あるいは、領域Mのコーディング配列は、領域Mに存在するプロモーターと操作可能に連結されることが出来る。] [0043] 前記細胞の集団は、必須酵素の阻害剤と接触される。また、阻害剤に耐性のある細胞(すなわち、阻害剤が存在する状態で、増殖及び分裂し、コロニーを形成することが出来る細胞)が選択される。図1に示すように、選択された細胞は、増幅単位の複数のコピーを含むゲノム遺伝子座を有する。前記ゲノム遺伝子座は、式(A1−P−M)n−A2により記載されることが出来る。ここで、A1及びA2は繰り返し配列であり、nは少なくとも2である。nは、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10または少なくとも10、例えば、10〜50または50〜100、またはそれ以上の範囲等とすることが出来る。選択されていない細胞に比べて、前記選択された細胞は、必須酵素のコーディング配列(例えば、阻害剤の結合部位に)または前記コーディング配列と連結するプロモーターに変異を有さない。むしろ、選択された細胞は、阻害剤がある状態での細胞の増殖を可能にする、増幅単位のコピー数の増加が見られる。所定の場合において、細胞の集団は、各回で連続的に増加する阻害剤の濃度(例えば、連続倍加の阻害剤の濃度)を用いた、数回の選択を受けることが出来る。いくつかの実施態様において、前記A1−P−M−A2増幅単位は、配列番号7で示すポリヌクレオチド配列を含む。] 図1 [0044] tccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgGGTCTActaaaatattattccaTTTATTacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaagagtgagaagcaaaaaattgtggatcagtttgctgtttgctttagcgttaatctttacgatggcgttcggcagcacatcctctgcccaggcggcagggaaatcaaacggggaaaagaaatatattgtcgggtttaaacagacaatgagcacgatgagcgccgctaagaagaaagatgtcatttctgaaaaaggcgggaaagtgcaaaagcaattcaaatatgtagacgcagcttcagctacattaaacgaaaaagctgtaaaagaattgaaaaaagacccgagcgtcgcttacgttgaagaagatcacgtagcacatgcgtacgcgcagtccgtgccttacggcgtatcacaaattaaagcccctgctctgcactctcaaggctacactggatcaaatgt 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atttgcatggaccaatttatggtggagctggatcaggaatatccgccgggcacaaaagtcacattaataggccggcagggggatgaatatatttccatggatgagattgcaggaaggctcgaaaccattaactatgaggtggcctgtacaataagttcccgtgttccccgtatgtttttggaaaatgggagtataatggaagtaagaaatcctttattgcaggtaaatataagcaattaacctaatgactggcttttataatatgagataatgccgactgtactttttacagtcggttttctaatgtcactaacctgccccgttagttgaagaaggtttttatattacagctccagatccatatccttctttttctgaaccgacttctcctttttcgcttctttattccaattgctttattgacgttgagcctcggaacccttaacaatcccaaaacttgtcgaatggtcggcttaatagctcacgctatgccgacattcgtctgcaagtttagttaagggttcttctcaacgcacaataaattttctcggcataaatgcgtggtctaatttttatttttaataaccttgatagcaaaaaatgccattccaatacaaaaccacatacctataatcgacctgcaggaattaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggcttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggac tcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgGGTCTActaaaatattattccaTTTATTacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaattttttta (配列番号7) ここで、反復単位A1及びA2は下線で示し、目的タンパク質、すなわち、ズブチリシンFNAをコードするポリヌクレオチド配列は太字で示す。また、必須酵素、例えば、アラニンラセマーゼをコードするポリヌクレオチド配列は、イタリック体で示す。プロモーター配列は、太字の大文字で示す。] [0045] 前記方法により作られた宿主細胞は、第1発現カセットのより多くのコピーを含むため、A1−P−M−A2増幅単位の単一コピーを有する宿主細胞より前記細胞は、第1発現カセットでコードされたより多くの目的ポリペプチドを生産することが出来る。所定の実施態様において、結果として生じる宿主細胞は、A1−P−M−A2増幅単位の単一のコピーを有する他の同一宿主細胞と比べ、少なくとも20%、少なくとも40%、少なくとも60%、少なくとも80%、少なくとも100%、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍または少なくとも10倍、最高で約100倍多くのタンパク質を生成することが出来る。] [0046] 本発明の方法で使用される阻害剤の濃度は、用いられる必須酵素及び阻害剤の性能に応じて変化することが出来る。所定の実施態様において、前記阻害剤は、1μMから100mM、例えば、5μMから10mM、20μMから1mMの範囲の濃度とすることが出来る。もっとも、それらの範囲外での阻害剤濃度も想定される。前記阻害剤は、液体培養に加えられるか、または細菌が増殖する固形培地(例えば、寒天培地)に存在することも出来る。上述のように、前記細胞の集団は、各回で連続的に増加する阻害剤の濃度(例えば、連続倍加の阻害剤の濃度)を用いた、数回の選択を受けることが出来る。] [0047] 所定の実施態様において、前記増幅単位は、抗生物質耐性マーカーを含まず、また細胞選択は、抗生物質のない培地で行われることが出来る。] [0048] 前記第1及び第2発現カセット及び宿主細胞については、以下でより詳しく記載する。] [0049] 発現カセット 上述のように、前記増幅単位は、目的ポリペプチドの発現及び必須酵素の発現を提供する。そのため、前記増幅単位は一般に、少なくとも2個の発現カセットを含む。すなわち、目的ポリペプチドの発現に用いられる第1発現カセット及び必須酵素の発現に用いられる第2発現カセットである。各発現カセットは、操作可能な連結でプロモーター、コーディング配列及びターミネーターを含む。所定の場合において、前記増幅単位の領域Pは第1発現カセットを含むことができ、また前記増幅単位の領域Mは第2発現カセットを含むことが出来る。他の場合において、また上述のように、領域Pに隣接する繰り返し配列は、領域Pのコーディング配列と操作可能に連結するプロモーターを含むことが出来る。所定の場合において、前記領域Pの隣接ヌクレオチド配列及び前記領域Pに隣接する繰り返し配列は、宿主細胞に内因性である(すなわち、宿主細胞のゲノムに存在する)ことが出来る。特定の実施態様において、領域Mのコーディング配列は、領域Pのプロモーターと操作可能に連結することが出来る。] [0050] 本明細書で説明する各発現カセットは、操作可能な連結でプロモーター、コーディング配列及びターミネーター配列を含むことが出来る。ここで、前記発現カセットは、宿主細胞内のタンパク質生産に十分な量である。以下でより詳しく説明するように、第1発現カセットのコーディング配列は、組み換えタンパク質、例えば、治療用タンパク質またはいわゆる「産業酵素」をコードすることが出来る。特定の実施態様において、このコーディング配列は、前記細胞からのタンパク質の分泌を提供するシグナル配列を有するタンパク質をコードすることが出来る。上述のように、また以下でより詳しく記載するように、第2発現カセットは、必須酵素の発現を提供する。] [0051] 前記プロモーター、ターミネーター及びシグナル配列の選択は、使用される場合、大部分が用いられる宿主細胞に依存する。宿主細胞は、バチルス種宿主細胞、ストレプトミセス種宿主細胞、大腸菌及びその他の細菌性宿主細胞を含む。上述のように、模範的な実施態様において、ストレプトミセス宿主細胞が使用されることが出来る。その場合においてシグナル配列は、使用される場合、celAシグナル配列とすることが出来る。所定の場合において、前記celAシグナル配列は、Kluepfel他(Nature Biotechnol.、1996年、第14巻、756−759頁)で説明されるように、S.リビダンス・セルラーゼA遺伝子、CelAでコードされるシグナル配列とすることが出来る。バチルス宿主細胞が使用されるその他の模範的な実施態様において、前記シグナル配列は、バチルス宿主細胞の分泌経路に融合タンパク質を導くことが出来る、アミノ酸の任意の配列とすることが出来る。所定の場合において、使用され得るシグナル配列は、野生型バチルス細胞から分泌されるタンパク質のシグナル配列を含む。前記シグナル配列は、α−アミラーゼ、プロテアーゼ、例えば、aprEまたはズブチリシンE、またはβ−ラクタマーゼ遺伝子でコードされたシグナル配列を含む。模範的なシグナル配列は、α−アミラーゼ遺伝子、ズブチリシン遺伝子、β−ラクタマーゼ遺伝子、中性プロテアーゼ遺伝子(例えば、nprT、nprS、nprM)またはB.ステロサーモフィラス、B.リケニフォルミス、B.クラウジイ、B.ズブチリス及びB.アミロリケファシエンスを非限定的に含む、任意の適切なバチルス種由来のprsA遺伝子でコードされたシグナル配列を含むが、これらに限られない。一の実施態様において、前記シグナル配列は、(Appl.Microbiol.Biotechnol.、2003年、第62巻、369−73頁で説明されるように)B.ズブチリスのaprE遺伝子でコードされる。別のシグナルペプチドが、Simonen及びPalva(微生物学概論(Microbiological Reviews)、1993年、第57巻、109−137頁)及びその他の参考文献で説明される。] [0052] バチルス及びストレプトミセス宿主細胞で使用される、適切なプロモーター及びターミネーターは既に知られ、apr(アルカリプロテアーゼ)、npr(中性プロテアーゼ)、amy(α−アミラーゼ)及びβ−ラクタマーゼ遺伝子のプロモーター及びターミネーターや、B.ズブチリス・レバンスクラーゼ(levansucrase)遺伝子(sacB)、B.リケニフォルミス・アルファ・アミラーゼ遺伝子(amyL)、B.ステロサーモフィラス・マルトジェニック(maltogenic)・アミラーゼ遺伝子(amyM)、B.アミロリケファシエンス・アルファ・アミラーゼ遺伝子(amyQ)、B.リケニフォルミス・ペニシリナーゼ遺伝子(penP)、B.ズブチリスxylA及びxylB遺伝子、国際公開番号WO93/10249、WO98/07846及びWO99/43835で説明されるプロモーター及びターミネーターを含む。ストレプトミセス宿主細胞で使用される発現カセットは、Hopwood他(ストレプトミセスの遺伝子操作:ラボラトリーマニュアル(Genetic Manipulation of Streptomyces:A Laboratory Manual)、コールド・スプリング・ハーバー研究室、1985年、Hopwood他(Booth,I.及びHiggins,C.編集、一般微生物学、遺伝子発現調節学会シンポジウム(Symposium of the Society for General Microbiology, Regulation of Gene Expression)、ケンブリッジ大学出版、1986年、251−276頁内の抗生物質生産ストレプトミセスにおける遺伝子発現の調節(Regulation of Gene Expression in Antibiotic−producing Streptomyces))、Fornwald他(Proc.Natl.Acad.Sci.、1987年、第84巻、2130−2134頁)、Pulido他(Gene、1987年、第56巻、277−82頁)、Dehottay他(Eur.J.Biochem.、1987年、第166巻、345−50頁)、田口(Gene、1989年、第84巻、279−86頁)、Schmitt−John他(Appl.Microbiol.Biotechnol.、1992年、第36巻、493−8頁)、Motamedi(Gene、1995年、第160巻、25−31頁)及びBinnie(Protein Expr.Purif.、1997年、第11巻、271−8頁)等で説明されるプロモーター及びターミネーターを用いて構築することが出来る。一の実施態様において、参照により本明細書に組み込まれる国際公開番号WO06/054997で説明される、A4プロモーターを使用することが出来る。] [0053] 所定の実施態様において、コーディング配列のいずれかは、使用される宿主細胞内の目的ポリペプチドの発現のためにコドン最適化されることが出来る。多くの細胞内での各コドンの使用頻度を列挙したコドン使用頻度表が当該技術分野(例えば、中村他、Nucl.AcidsRes.、第28巻、292頁、2000年を参照されたい)で知られるか、または容易に導き出せることから、このような核酸は、前記タンパク質のアミノ酸配列を発現させるように容易に設計されることが出来る。] [0054] ストレプトミセス及びバチルス宿主細胞内の組換え型タンパク質の発現に用いられるシステムは、当該技術分野でよく知られ、上述されるものよりも詳細な説明は必要とされない。] [0055] 第1発現カセット 第1発現カセットは、プロモーター及び目的タンパク質をコードするポリヌクレオチド(すなわち、コーディング配列)を含むことが出来る。ここで、前記単離された核酸がポリヌクレオチドの転写及び目的タンパク質の生産を引き起こすように、前記プロモーター及びポリヌクレオチドは操作可能に連結される。] [0056] 前記コードされた目的タンパク質は、いわゆる「産業酵素」、治療用タンパク質、リポータータンパク質、食品添加物または食料等とすることが出来る。] [0057] 一の実施態様において、目的タンパク質は、液化及び糖化α−アミラーゼ、アルカリα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、セルラーゼ、デキストラナーゼ、α−グルコシダーゼ、α−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ(pentosanase)、キシラナーゼ、インベルターゼ、ラクターゼ、ナリンガナーゼ(naringanase)、ペクチナーゼあるいはプルラナーゼ等のカルボヒドラーゼ、酸性プロテアーゼ、アルカリプロテアーゼ、ブロメライン、フィシン、中性プロテアーゼ、パパイン、ペプシン、ペプチダーゼ、レンネット、レンニン、キモシン、ズブチリシン、サーモリシン、アスパラギン酸プロテイナーゼあるいはトリプシン等のプロテアーゼ、トリグリセリダーゼ、ホスホリパーゼ、前胃(pregastric)エステラーゼ、ホスファターゼ、フィターゼ、アミダーゼ、イミノアシラーゼ(iminoacylase)、グルタミナーゼ、リゾチームまたはペニシリンアシラーゼ等のリパーゼまたはエステラーゼ、グルコースイソメラーゼ等のイソメラーゼ、例えば、アミノ酸オキシダーゼ、カタラーゼ、クロロペルオキシダーゼ(chloroperoxidase)、グルコースオキシダーゼ、ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼあるいはペルオキシダーゼ等のオキシドレダクターゼ、アセト乳酸デカルボキシラーゼ、アスパラギン酸β−デカルボキシラーゼ、フマラーゼあるいはヒスタダーゼ(histadase)等のリアーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ等のトランスフェラーゼまたはリガーゼ等の酵素とすることが出来る。] [0058] 特定の実施態様において、前記タンパク質は、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ラッカーゼ、マンノシダーゼ、ミュータナーゼ、ペクチン分解酵素、ポリフェノールオキシダーゼ、リボヌクレアーゼまたはトランスグルタミナーゼ等とすることが出来る。] [0059] 特定の実施態様において、第1発現カセットでコードされた目的タンパク質は、洗剤添加物タンパク質、すなわち、a)前記細胞から分泌され、b)洗濯用洗剤に加えられる、タンパク質(例えば、酵素)である。模範的な洗剤添加物タンパク質は、プロテアーゼ、例えば、ズブチリシン、α−アミラーゼ及びリパーゼを含む。ズブチリシン、すなわち、細胞外アルカリセリンプロテアーゼが特に対象となる。ズブチリシンは、野生型ゲノムで見られるアミノ酸配列を有することが出来る(すなわち、前記ズブチリシンは自然発生のズブチリシンとすることが出来る)か、自然発生のズブチリシンの変異体とすることができ、従って、野生型ゲノムでコードされるズブチリシンと少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるアミノ酸配列を含むことが出来る。模範的なズブチリシンは、Alcanase(登録商標)(ノボザイムズ)、FNA(商標)(ジェネンコー)、Savinase(登録商標)(ノボザイムズ)、Purafect(商標)(ジェネンコー)、KAP(商標)(花王)、Everlase(商標)(ノボザイムズ)、Purafect OxP(商標)(ジェネンコー)、FN4(商標)(ジェネンコー)、BLAP S(商標)(ヘンケル)、BLAP X(商標)(ヘンケル)、Esperase(登録商標)(ノボザイムズ)、Kannase(商標)(ノボザイムズ)及びProsperase(商標)(ジェネンコー)を含む。他の実施態様において、ズブチリシンは、ズブチリシン168、ズブチリシンBPN’、ズブチリシン・カールスバーグ、ズブチリシンDY、ズブチリシン147またはズブチリシン309とすることが出来る(例えば、EP414279B、WO89/06279及びStahl他、J.Bacteriol.、1984年、第159巻、811ー818頁を参照されたい)。いくつかの実施態様において、前記第1発現カセットでコードされるズブチリシンは、FNA VRSKKLWISLLFALALIFTMAFGSTSSAQAAGKSNGEKKYIVGFKQTMSTMSAAKKKDVISEKGGKVQKQFKYVDAASATLNEKAVKELKKDPSVAYVEEDHVAHAYAQSVPYGVSQIKAPALHSQGYTGSNVKVAVIDSGIDSSHPDLKVAGGASMVPSETNPFQDNNSHGTHVAGTVAALNNSIGVLGVAPSASLYAVKVLGADGSGQYSWIINGIEWAIANNMDVINMSLGGPSGSAALKAAVDKAVASGVVVVAAAGNEGTSGSSSTVGYPGKYPSVIAVGAVDSSNQRASFSSVGPELDVMAPGVSIQSTLPGNKYGALNGTSMASPHVAGAAALILSKHPNWTNTQVRSSLENTTTKLGDSFYYGKGLINVQAAAQ (配列番号8)である。ズブチリシンのプレ・プロ(pre−pro)領域はイタリック体で示され、成熟領域は太字で示される(配列番号12)。FNAをコードするポリヌクレオチドの一例は、 gtgagaagcaaaaaattgtggatcagtttgctgtttgctttagcgttaatctttacgatggcgttcggcagcacatcctctgcccaggcggcagggaaatcaaacggggaaaagaaatatattgtcgggtttaaacagacaatgagcacgatgagcgccgctaagagaaagatgtcatttctgaaaaaggcgggaaagtgcaaaagcaattcaaatatgtagacgcagcttcagctacattaaacgaaaaagctgtaaaagaattgaaaaaagacccgagcgtcgcttacgttgaagaagatcacgtagcacatgcgtacgcgcagtccgtgccttacggcgtatcacaaattaaagcccctgctctgcactctcaaggctacactggatcaaatgttaaagtagcggttatcgacagcggtatcgattcttctctcctgatttaaaggtagcaggcggagccagcatggttccttctgaaacaaatcctttccaagacaacaactctcacggaactcacgttgccggcacagttgcggctcttaataactcaatcggtgtattaggcgttgcgccaagcgcatcactttacgctgtaaaagttctcggtgctgacggttccggccaatacagctggatcattaacggaatcgagtgggcgatcgcaaacaatatggacgttattaacatgagcctcggcggaccttctggttctgctgctttaaaagcggcagttgataaagccgttgcatccggcgtcgtagtcgttgcggcagccggtaacgaaggcacttccggcagctcaagcacagtgggctaccctggtaaatacccttctgtcattgcagtaggcgctgttgacagcagcaaccaaagagcatctttctcaagcgtaggacctgagcttgatgtcatggcacctggcgtatctatccaaagcacgcttcctggaaacaaatacggcgcgttgaacggtacatcaatggcatctccgcacgtt gccggagcggctgctttgattctttctaagcacccgaactggacaaacactcaagtccgcagcagtttagaaaacaccactacaaaacttggtgattctttctactatggaaaagggctgatcaacgtacaggcggcagctcagtaa (配列番号9)である。] [0060] 本明細書で使用され得る模範的なズブチリシン及びその他のプロテアーゼは、WO99/20770、WO99/20726、WO99/20769、WO89/06279、RE34,606、米国特許第4,914,031号、米国特許第4,980,288号、米国特許第5,208,158号、米国特許第5,310,675号、米国特許第5,336,611号、米国特許第5,399,283号、米国特許第5,441,882号、米国特許第5,482,849号、米国特許第5,631,217号、米国特許第5,665,587号、米国特許第5,700,676号、米国特許第5,741,694号、米国特許第5,858,757号、米国特許第5,880,080号、米国特許第6,197,567号及び米国特許第6,218,165号で説明されるものを含む。ズブチリシン一般は、Siezen(Protein Sci.、1997年、第6巻、501−523頁)でより詳しく論評され、洗剤添加物のズブチリシンは、Bryan(Biochim.Biophys.Acta、2000年、第1543巻、203−222頁)、Maurer(Current Opinion in Biotechnology、2004年、第15巻、330−334頁)及びGupta(Appl Microbiol Biotechnol.、2002年、第59巻、15−32頁)で論評される。所定の目的のズブチリシンは、IUBMB酵素命名法に従って、EC3.4.4.16として示される活性を有する。] [0061] 他の実施態様において、目的タンパク質は、治療用タンパク質(すなわち、治療効果のある生物活性を有するタンパク質)とすることが出来る。適した治療用タンパク質の例は、エリトロポイエチン、インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、インターフェロン−ο及び顆粒球−CSF、GM−CSF等のサイトカイン、第VIII因子、第IX因子及びヒトプロテインC等の凝固因子、抗トロンビンIII、トロンビン、可溶性IgEレセプターα−鎖、IgG、IgG断片、IgG融合体、IgM、IgA、インターロイキン、ウロキナーゼ、キマーゼ及び尿素トリプシン・インヒビター、IGF結合蛋白質、上皮成長因子、成長ホルモン放出因子、アネキシン(annexin)V融合タンパク質、血液造成阻害剤、血管内皮成長因子−2、骨髄性前駆体抑制因子−1、オステオプロテゲリン、α−1−抗トリプシン及びα−胎児タンパク質、デオキシリボヌクレアーゼII、ヒトプラスミノゲンのクリングル3、グルコセレブロシダーゼ、TNF結合蛋白質1、卵胞刺激ホルモン、抗原4−Igに関連した細胞毒性Tリンパ球、膜貫通活性剤及びカルシウム・モジュレーター及びシクロフィリン・リガンド、可溶性TNF受容体Fc融合体、グルカゴン様タンパク質1及びIL−2受容体アゴニストを含む。抗体タンパク質、例えば、ヒト化され得るモノクローナル抗体が、特に対象となる。] [0062] 別の実施態様において、目的タンパク質は、リポータータンパク質とすることが出来る。例えば、このようなレポータータンパク質は、光学的に検知可能かまたは発色性(colorigenic)であることが出来る。この実施態様において、前記タンパク質は、β−ガラクトシダーゼ(lacZ)、β−グルクロニダーゼ(GUS)、ルシフェラーゼ、アルカリフォスファターゼ、ノパリン・シンターゼ(NOS)、クロラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ(CAT)、ホースラディシュ・ペルオキシダーゼ(HRP)または蛍光タンパク質、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)またはそれらの派生物とすることが出来る。] [0063] 上述のように、コーディング配列は融合タンパク質をコードすることが出来る。これらの実施態様のいくつかにおいて、融合タンパク質は、宿主細胞からの目的タンパク質の分泌を提供することが出来る。前記宿主細胞において、前記融合タンパク質は発現され、目的タンパク質のN末端と操作可能に連結されるシグナル配列を含むことが出来る。ここで、前記シグナル配列は、宿主細胞の分泌システムにタンパク質を導き、結果として宿主細胞が増殖する培地中へ宿主細胞からのタンパク質の分泌をもたらす、アミノ酸の配列を含む。シグナル配列は、目的タンパク質の分泌の前に融合タンパク質から開裂される。] [0064] 第2発現カセット 第2発現カセットは、必須酵素の発現を提供する。ここで、上述のように、必須酵素は細胞増殖に用いられる細胞で必要とされる。特定の実施態様において、前記必須酵素は、所定の条件下(例えば、必須酵素のいかなる損失も取消す外因性化合物が欠失する等)でのみ細胞増殖に必要とされる、条件付きで必須とされることが出来る。所定の場合において、条件的に必須な酵素(それは酵素をコードする遺伝子の不活性化によるか、または細胞を酵素の阻害剤と接触させることにより作られてもよい)の活性を欠く細胞は、外因性化合物を加えることにより培養中で増殖することが出来る。前記外因性化合物は、所定の場合において酵素または代替炭素源の生産物であることが出来る。従って、所定の場合において、第2発現カセット内で使用される前記必須酵素は、細胞内で不在の場合に、細胞を特定の化合物に対して栄養要求的にするか、1以上の特定の炭素源を利用できなくする酵素であることが出来る。] [0065] このような必須酵素/阻害剤の組み合わせの例は既に知られ、例えば、アミノ酸合成に関与する酵素及びその各々の阻害剤、及び特定の炭素源の利用に関与する酵素及びその各々の阻害剤を含む。このような酵素/阻害剤の組み合わせの例については、以下に示す。アミノ酸の合成に関与する酵素をコードする遺伝子の不活化により、そのアミノ酸に対しての栄養要求性がもたらされる。同様に、特定の炭素源の利用に関与する酵素をコードする遺伝子の不活性化は、別の炭素源に対しての栄養要求性をもたらす。前記酵素は、阻害剤を開裂しない。むしろ、前記阻害剤は、可逆的かつ特異的に前記酵素の触媒作用を競争的にまたは非競争的に阻害する。] [0066] 一の実施態様において、前記酵素は、(metE、ジェンバンク(Genbank)アクセス番号U52812でコードされた)S−アデノシルメチオニン合成酵素とすることが出来る(Yocum他、バチルス・ズブチリスに由来するS‐アデノシルメチオニン合成酵素をコードするmetE遺伝子のクローニング及び評価(Cloning and characterization of the metE gene encoding S−adenosylmethionine synthetase from Bacillus subtilis.)、J.Bacteriol.、1996年、第178巻、4604頁を参照されたい)。前記合成酵素は、メチオニン類似物、プリン類似物、8−アザグアニン及びアザチオプリン(Berger他、マイコバクテリウム・スメグマティス及びM.チュバルクロシスに由来するメチオニンアデノシルトランスフェラーゼの評価(Characterisation of methionine adenosyltransferase from Mycobacterium smegmatis and M. tuberculosis.)、BMCMicrobiol.、2003年、第3巻、12頁)と同様にシクロルイシン(cycloleucine)(Chiang 他、熱帯熱マラリア原虫S‐アデノシルメチオニン合成酵素の分子評価(Molecular characterization of Plasmodium falciparum S−adenosylmethionine synthetase.)、Biochem J.、1999年、第344巻、571−6頁)により阻害されることが出来る。S−アデノシルメチオニン合成酵素遺伝子の不活性化は、メチオニン栄養要求性をもたらす。] [0067] 別の実施態様において、前記酵素は、3−カルボキシ−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタノアートから3−カルボキシ−4−メチル−2−オキソペンタノアートへの転換を触媒する、3−イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼとすることが出来る。この酵素は、leuBによりコードされる。また、leuB−欠損株は、ロイシン栄養要求性である。3−イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼは、例えば、O−イソブテニルオキサリルヒドロキサネート(O−isobutenyl_oxalylhydroxamate)により阻害されることが出来る(Singh他、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、Journal of Molecular Biology、2005年、第346巻、1−11頁からのLeuB(Rv2995c)の高分解能構造(The High−resolution Structure of LeuB (Rv2995c)))。] [0068] 別の実施態様において、前記酵素は、メソ−2,6−ジアミノヘプタンジオアートからL−リシンへの転換を触媒し、lysAによりコードされる、ジアミノピメリン酸デカルボキシラーゼとすることが出来る。lysA−欠損株は、リシン栄養要求性になる。ジアミノピメリン酸デカルボキシラーゼの阻害剤は、ランチオニン・スルフォキシド、ランチオニン・スルホンのメソ及びLL異性体、ランチオニン、N−ヒドロキシジアミノピメリン酸4及びN−アミノジアミノピメリン酸5を含むN−修飾類似物(Kelland他、J.Biol.Chem.、1986年、バシラス・スフェリカス及びコムギ麦芽由来のメソ−ジアミノピメリン酸デカルボキシラーゼの阻害剤としてのジアミノピメリン酸の類似物(Analogs of diaminopimelic acid as inhibitors of meso−diaminopimelate decarboxylase from Bacillus sphaericus and wheat germ.)、第261巻、13216−13223頁を参照されたい)を含むが、これらに限られないジアミノピメリン酸の類似物を含む。] [0069] 別の実施態様において、前記酵素は、5−アミノ・レブリン酸の合成を触媒し、hemAによりコードされる、グルタミルtRNA還元酵素とすることが出来る。hemA−欠損株は、5−アミノ・レブリン酸またはヘミンに対して栄養要求性である。この酵素は、グルタマイシン(glutamycin)により阻害されることが出来る(Schauer他、大腸菌グルタミルtRNA還元酵素(Escherichia coli Glutamyl−tRNA Reductase)、J.Biol.Chem.、2002年、第277巻、48657−48663頁)。] [0070] 別の実施態様において、前記酵素は、L−アラニン及びD−アラニンの相互転換を触媒し、alr(dalとしても知られる)によりコードされる、D−アラニンラセマーゼとすることが出来る。alr欠損株は、細胞膜生合成に必要とされる、D−アラニンに対して栄養要求性である。D−アラニンラセマーゼの阻害剤は、D‐シクロセリン、β−クロロ−D−アラニン及びO−カルバミル−D−セリンを含むが、それらに限られない(例えば、Manning他、β−クロロ−D−アラニンによる細菌増殖の阻害(Inhibition of Bacterial Growth by β−chloro−D−alanine)、PNAS、1974年、第71巻、417−421頁を参照されたい)。いくつかの実施態様において、前記第2発現カセットは、例えば、以下のポリヌクレオチドを含む。すなわち、atgagcac aaaacctttt tacagagata cgtgggcgga aattgacttg tccgcgataa aggaaaatgt cagcaatatg aaaaaacata tcggtgaaca tgtccacttg atggcagttg tgaaagcaaa cgcctacggg catggtgatg cagaaacagc aaaggctgct cttgacgcag gtgcttcatg cttggccgtg gccattttgg atgaagcgat ttcactgcgc aaaaagggat tgaaggcgcc tatattggtg cttggcgcgg ttcccccgga gtatgtggca atcgctgctg agtatgacgt gaccttaaca ggttattctg ttgaatggct tcaggaggca gcccgccaca cgaaaaaagg ttctcttcat tttcatctga aggtcgatac ggggatgaac agacttggtg taaaaacaga ggaagaagtt cagaacgtga tggcaattct tgaccgcaac cctcgtttaa agtgcaaagg ggtatttacc cattttgcga cagcggatga aaaagaaaga ggctatttct taatgcagtt tgagcgcttt aaagagctga ttgct ccgct gccgttaaag aatctaatgg tccactgcgc gaacagcgcc gctggactcc ggctgaaaaa aggctttttt aatgcagtca gattcggcat cggcatgtat ggccttcgcc cgtctgctga catgtcggac gagataccgt ttcagctgcg tccggcattt accctgcatt cgacactgtc acatgtcaaa ctgatcagaa aaggcgagag cgtcagctac ggagccgagt acacagcgga aaaagacaca tggatcggga cggtgcctgt aggctatgcg gacggctggc tccgaaaatt gaaagggacc gacatccttg tgaagggaaa acgcctgaaa attgccggcc gaatttgcat ggaccaattt atggtggagc tggatcagga atatccgccg ggcacaaaag tcacattaat aggccggcag ggggatgaat atatttccat ggatgagatt gcaggaaggc tcgaaaccat taactatgag gtggcctgta caataagttc ccgtgttccc cgtatgtttt tggaaaatgg gagtataatg gaagtaagaa atcctttatt gcaggtaaat ataagcaatt aa (配列番号10)である。前記ポリヌクレオチドは、D−アラニンラセマーゼ MSTKPFYRDTWAEIDLSAIKENVSNMKKHIGEHVHLMAVVKANAYGHGDAETAKAALDAGASCLAVAILDEAISLRKKGLKAPILVLGAVPPEYVAIAAEYDVTLTGYSVEWLQEAARHTKKGSLHFHLKVDTGMNRLGVKTEEEVQNVMAILDRNPRLKCKGVFTHFATADEKERGYFLMQFERFKELIAPLPLKNLMVHCANSAAGLRLKKGFFNAVRFGIGMYGLRPSADMSDEIPFQLRPAFTLHSTLSHVKLIRKGESVSYGAEYTAEKDTWIGTVPVGYADGWLRKLKGTDILVKGKRLKIAGRICMDQFMVELDQEYPPGTKVTLIGRQGDEYISMDEIAGRLETINYEVACTISSRVPRMFLENGSIMEVRNPLLQVNISN (配列番号11)をコードする。] [0071] 阻害剤が用いられることが出来るその他の必須酵素は、キシロースイソメラーゼ(xylA)、グルコン酸キナーゼ(EC2.7.1.12)、グルコン酸塩透過酵素(gntKまたはgntP)、グリセロール・キナーゼ、グリセロール脱水素酵素、例えば、glpP、glpF、glpKあるいはglpDまたは、例えば、アラビノース・イソメラーゼ(araA)を含む。] [0072] 特定の実施態様において、前記第2発現カセットは、内因性の必須酵素の遺伝子が細胞内で野生型(すなわち、不活性化されない場合)内因性の必須酵素のレベルの50%以上(例えば、少なくとも約70%、少なくとも約90%または少なくとも約100%、最高で少なくとも約1000%)のレベルに必須酵素が生産される、必須酵素の有意な発現を提供する。] [0073] 所定の実施態様において、前記領域Mによりコードされた必須酵素は、野生型の必須酵素のアミノ酸配列を有するという点で自然発生のものであることが出来る。他の実施態様において、領域Mによりコードされた必須酵素は、自然発生の酵素の変異体になり得、例えば、自然発生の必須酵素と少なくとも約80%同一、少なくとも約90%同一、少なくとも約95%同一、少なくとも約98%同一または少なくとも約99%同一のアミノ酸配列を有することが出来る。] [0074] 特定の実施態様において、前記必須酵素は、自然発生のアミノ酸配列を有することができ、所定の実施態様において、前記必須酵素は、任意の不活性化変異前において宿主細胞のゲノムによりコードされるアミノ酸配列を有するという点で宿主細胞に内因性であることが出来る。] [0075] 特定の実施態様において、発現カセットのヌクレオチド配列(すなわち、プロモーター、コーディング配列及びターミネーター)は、任意の不活性化変異前において宿主細胞の内因性遺伝子とすることが出来る。このような遺伝子は、発現カセットの遺伝子座と異なるゲノム遺伝子座にあることが出来る。] [0076] 本発明に係る方法の実施に必ずしも必要とされないが、前記必須酵素の内因性遺伝子(すなわち、A1−P−M−A2遺伝子座を未含有の宿主細胞に存在する遺伝子)は、変異により不活性化されることが出来る。特異的に細菌遺伝子を不活性化する方法、例えば、欠失、置換または挿入による方法等は、当該技術分野でよく知られている。] [0077] 宿主細胞 本明細書で用いられる細菌性宿主細胞は、グラム陽性菌またはグラム陰性菌になり得、バチルス種細菌、例えば、バチルス・クラウジイ、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・シルクランス、バチルス・コアグランス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・ステロサーモフィラス、バチルス・ズブチリスまたはバチルス・チューリンゲンシス細菌等、ストレプトミセス種細菌、例えば、S.リビダンス、S.カルボフィラス、S.ヘルバチカス、S.ルビギノサスまたはS.ムリナス細菌等、シュードモナス種細菌及び大腸菌を含むが、それらに限られない。特定の場合において、前記細菌性宿主細胞は、、GRAS状態、すなわち、通常FDAにより安全であると認識される状態にある、タンパク質の生産に利用される使用歴のある株の細胞とすることが出来る。] [0078] B.ズブチリス宿主細胞は、米国特許5,264,366及び4,760,025(RE 34,606)で説明されるものと同様に、1A6(ATCC39085)、168(1A01)、SB19、W23、Ts85、B637、PB1753からPB1758、PB3360、JH642、1A243(ATCC 39,087)、ATCC 21332、ATCC 6051、MI113、DE100(ATCC 39,094)、GX4931、PBT110及びPEP 211株(例えば、Hoch他、Genetics、1973年、第73巻、215−228頁、米国特許第4,450,235号、米国特許第4,302,544号及びEP0134048等を参照されたい)を含むが、それらに限られない。発現宿主としてのB.ズブチリスの使用は、例えば、Palva他等にも説明される(Palva他、Gene、1982年、第19巻、81−87頁を参照されたい。さらに、Fahnestock及びFischer、J.Bacteriol.、1986年、第165巻、796−804頁及びWang 他、Gene、1988年、第69巻、39−47頁も参照されたい)。] [0079] 特定の実施態様において、前記バチルス宿主細胞はタンパク質発現を最大限にするために設計されることができ、そのため、次の遺伝子、degU、degS、degR及びdegQの少なくとも1において不活性化する改変を含むことが出来る。Msadek他(J.Bacteriol.、1990年、第172巻、824−834頁)及びOlmos他(Mol.Gen.Genet.、1997年、第253巻、562−567頁)を参照されたい。一の株は、バチルス・ズブチリス種であり、degU32(Hy)変異を有する。別の実施態様において、前記バチルス宿主細胞は、scoC4(Caldwell他、J.Bacteriol.、2001年、第183巻、7329−7340頁を参照されたい)、spoIIE(Arigoni他、Mol.Microbiol.、1999年、第31巻、1407−1415頁を参照されたい)、oppオペロン内のoppAまたは別の遺伝子(Perego 他、Mol.Microbiol.、1991年、第5巻、173−185頁を参照されたい)での変異または欠失を含むことが出来る。] [0080] 本発明に係る方法で用いられる前記細菌性細胞は、細菌性宿主細胞のゲノムに組み換え核酸を挿入することにより作成されることが出来る。特定の実施態様において、前記細胞は、Jung他(J.Gen.Appl.Microbiol.、1998年、第44巻、107−111頁)、Tangney他(FEMS Microbio.Lett.、1995年、第125巻、107−114頁)、Petit他(EMBO J.、1992年、第11巻、1317−1326頁)、米国特許第5,733,753号及び公開米国特許出願第20070134760号の方法のような、確立している方法と類似の方法を用いた相同または非相同の組み換えにより作成されることが出来る。] [0081] 前記宿主細胞は、必須酵素をコードする不活性化された内因性遺伝子を有するか、または有さない。] [0082] タンパク質生産方法 上記の細胞を用いた方法も提供される。所定の実施態様において、本発明に係る方法は、細胞の集団を培養し、第1発現カセットによりコードされる目的タンパク質を生産する工程を含む。所定の実施態様において、また上述するように、前記目的タンパク質は培養地へ分泌されることが出来る。前記方法の特定の実施態様は、培養地から目的タンパク質を回収する工程を含む。] [0083] 目的タンパク質は、任意の好都合な方法、例えば、当該技術分野で知られる沈殿、遠心分離、親和性、濾過または任意の他の方法等により、培養基から回収されることが出来る。例えば、親和性クロマトグラフィー(Tilbeurgh他、1984年、FEBSLett.、第16巻、215頁)、イオン交換クロマトグラフ法(Goyal他、1991年、Biores.Technol.、第36巻、37頁、Fliess他、1983年、Eur.J.Appl.Microbiol.Biotechnol.、第17巻、314頁、Bhikhabhai他、1984年、J.Appl.Biochem.、第6巻、336頁及びEllouz他、1987年、Chromatography、第396巻、307頁)等の他、高解像度パワーを有する材料を用いたイオン交換(Medve他、1998年、J.Chromatography A、第808巻、153頁)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(Tomaz及びQueiroz、1999年、J.Chromatography A、第865巻、123頁)、二相分配(Brumbauer他、1999年、Bioseparation、第7巻、287頁)、エタノール沈澱、逆相HPLC、シリカ上のまたはDEAEのようなカチオン交換樹脂上のクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS−PAGE、硫安沈澱及び例えば、セファデックスG−75等を用いたゲル濾過等が使用されることが出来る。特定の実施態様において、前記洗剤添加物タンパク質は、培養地中の他の成分からの精製を伴わないで使用されることが出来る。所定の実施態様において、前記培養地の成分は、例えば、単に濃縮され、その後増殖培地の他の成分からの更なるタンパク質の精製を伴わないで使用されることが出来る。] [0084] いくつかの実施態様において、細胞は、バッチまたは連続発酵条件下で培養される。伝統的なバッチ発酵法は閉鎖系で使用され、ここで、前記培養地は発酵運転開始前に作成され、前記培地は所望の有機体と共に保温され、さらにいずれの化合物も培地に連続して添加されることなく発酵は起こる。所定の場合において、炭素源含有量ではなく、増殖培地のpH及び酸素含有量がバッチ法の最中に変更される。バッチ系の代謝産物及び細胞バイオマスは、発酵が停止される時間に至るまで常時変化する。バッチ系において、細胞は通常静的誘導期から対数高度増殖期を通り、最終的に増殖が減少または停止する静止期まで発育する。非処理の場合、静止期の細胞は最終的に死滅する。一般に、対数期の細胞が大部分のタンパク質を生産する。] [0085] 標準的バッチ系の一の変形は、「流加バッチ発酵」系である。この系において、栄養(例えば、炭素源、窒素源、塩、O2または他の栄養)は、培養内のそれらの濃度が閾値以下に低下した場合にのみ添加される。異化代謝産物抑制により細胞の代謝が抑制される傾向がある場合及び培地において栄養の制限量を有することが望ましい場合に、流加バッチ系は有用である。流加バッチ系における実際の栄養濃度の測定は、pH、溶解酸素及びCO2のような排ガスの分圧等の測定可能な因子の変化に基づいて評価される。バッチ及び流加バッチ発酵は一般的であり、当該技術分野で周知である。] [0086] 連続発酵は開放系であり、指定された発酵培地が連続的にバイオリアクターへ添加され、同時に等量の調製培地が過程において回収される。連続発酵は一般に、一定高密度での培養で維持され、細胞は主に対数増殖期にある。] [0087] 連続発酵は、細胞増殖及び/または最終生成物濃度に影響する一因子または任意数の因子の調節を可能にする。例えば、一の実施態様において、炭素源または窒素源等の制限栄養素は、定率で維持され、他の全てのパラメーターは、調製可能である。他の系において、増殖に影響する多くの因子は、連続的に変化され得る一方、培地濁度により測定される前記細胞の濃度は一定に保たれる。連続系は、定常状態の増殖の条件維持を目指す。従って、培地の排出による細胞の損失により、発酵における細胞増殖率との均衡が保たれることが出来る。連続発酵過程に用いる栄養素及び増殖因子の調節方法並びに生成物の形成率を最大にする技術は、既に知られている。] [0088] 実験 以下の実施例は、本発明の所定の好ましい実施態様及び側面を実証及びさらに例証するために提供され、それらの範囲を限定するように解釈されない。] [0089] 材料及び方法 DNAの操作に使用した実験技術は、分子生物学の分野では標準的技術であった(Sambrook他、分子クローニング:ラボラトリーマニュアル(Molecular cloning:A Laboratory Manual))。プラスミドを調製し、挿入断片をキアゲン・キット(キアゲン社)を用いて精製した。制限エンドヌクレアーゼ及び他の酵素を、ロッシュ・アプライド・サイエンス(インディアナポリス、インディアナ州)から購入し、メーカーが推奨するように用いた。Ferrari E.及びB.Miller(バチルスの発現:遺伝子発現系におけるグラム陽性型:発現分野の性質の利用(Bacillus expression:a Gram−Positive Model.In Gene Expression Systems:Using Nature for the Art of Expression.)、1999年、アカデミックプレス、ニューヨーク州)で説明されるように、コンピテントB.ズブチリス細胞を調製した。] [0090] PCR反応をメーカーの指示に従って、ヘルクラーゼ(Herculase)酵素(ストラタジェン社)を用いて行った。前記反応に、200nMの各プライマー、1単位のヘルクラーゼ及び200μMの各dNTPを入れた。Hybaid(サーモ社)のPxEサーマルサイクラーを以下のサイクルで用いた。すなわち、3分間94℃の変性、続けて30サイクルの30秒間94℃の変性、30秒間55℃のアニーリング及び1分/1kbpで増幅させるための72℃での伸張である。その後、前記PCR反応を、インビトロジェンの0.8%アガロースe−ゲル上で分析した。] [0091] ゲノムDNAを、エッペンドルフ・フェーズ・ロック・ゲル・チューブ(エッペンドルフ社)及びそれらのプロトコールを用いて調製した。] [0092] D−アラニン、D‐シクロセリン及びβ−クロロ−D−アラニンを、シグマ社から得た。] [0093] ズブチリシンの定量 ズブチリシンの定量を、従前に説明されるように(Estell,D.V.、Graycar,T.P.、Wells, J.A.、1985年、J.Biol.Chem.、第260巻、6518−6521頁)、1.6mM N−スクシニル−L−Ala−L−Ala−L−Pro−L−Phe−p−ニトロアニリド(ベガ・バイオケミカルズ)を含む0.1Mトリス緩衝液、pH8.6中で行った。前記定量では、p−ニトロアニリンの放出による410nm/分での吸収の増加を測定した。定量を、初速度条件下で行った。プロテアーゼ単位は、410nmでの吸光度を増加させるプロテアーゼ酵素の量として定義される。前記量は、25℃で、1cmのビーム路程があるキュベット内の上述する標準液の分当たりの1吸光度単位(AU)により、定義される。] [0094] 細菌株 大腸菌MM294:endA thiA hsdR17 supE44 バチルス・ズブチリス株BG2190(alr−)及びBG2189(alr−CmR)は、Ferrari及びYang(バチルス・ズブチリス由来のアラニンラセマーゼ遺伝子の単離及びB.ズブチリス内のプラスミド維持のためのその用途(Isolation of an alanine racemase gene from Bacillus subtilis and its use for plasmid maintenance in B. subtilis.)、Biotechnology、第3巻、1003−1007頁、1985年)で説明されている。] [0095] B.ズブチリス株BG3594:nprE aprE spoIIEdegU32 oppA B.ズブチリス株BG3594comK:この株は、WO02/14490で説明されるようなxylR−PxylA−comK構成を含むB.ズブチリスBG3594である。前記構成は、この株がスーパーコンピテント(すなわち、細胞集団の1%以上は染色体バチルスDNAと形質転換可能である)に作成されることを可能にする。] [0096] B.ズブチリス株CP3490:この株は、alrがノックダウンされている(BG2190での変異と等しい)B.ズブチリス株BG3594comKである。] [0097] B.ズブチリス株CP35491:この株は、alrがノックダウンされている(BG2190での変異と等しい)B.ズブチリス株BG3594である。] [0098] B.ズブチリスMDT01−138:この株は、以下の構造の増幅可能なカセットを有するB.ズブチリス株BG3594である。すなわち、前記構造は、aprE 5’−ズブチリシンFNA−クロラムフェニコール−aprE 5’であり、Cm25に増幅されている。] [0099] B.ズブチリス株CP4010:この株は、以下の構造の増幅可能なカセットを有するB.ズブチリス株BG3594 comKである。すなわち、前記構造は、aprE 5’−ズブチリシンFNA−alr−aprE 5’であり、β−クロロ−D−アラニンを用いて増幅されている。] [0100] B.ズブチリス株CP4020:この株は、以下の構造の増幅可能なカセットを有するB.ズブチリス株BG3594である。すなわち、前記構造は、aprE 5’−ズブチリシンFNA−alr−aprE 5’であり、β−クロロ−D−アラニンを用いて増幅されている。] [0101] B.ズブチリス株Hyper1:この株は、ズブチリシンFNAをコードし、クロラムフェニコール・マーカーを含む、増幅されたカセットを有する。] [0102] CP3591:この株は、oppA遺伝子座内のaprEプロモーターの後にズブチリシンFNAの一のコピー(すなわち、ズブチリシン全体で1コピー)を有するBG3594である。] [0103] CP3592:この株は、ybdL及びybdM遺伝子の間、aprEプロモーターの後にズブチリシンFNAの一の追加的なコピー(すなわち、ズブチリシン全体で2コピー)を有するCP3591である。] [0104] CP3593:この株は、pps遺伝子座内のaprEプロモーターの後にズブチリシンFNAの一の追加的なコピー(すなわち、ズブチリシン全体で3コピー)を有するCP3592である。] [0105] CP3594:この株は、nprE遺伝子座内のaprEプロモーターの後にズブチリシンFNAの一の追加的なコピー(すなわち、ズブチリシン全体で4コピー)を有するCP3593である。] [0106] プラスミド pDALsub1は、Ferrari他、1985年で説明されている。このプラスミドは、alrを発現する(Ferrari及びYang、Biotechnology、第3巻、1003−1007頁、1985年)。] [0107] pBSFNACm(配列番号1):このプラスミドは、f1(IG)−ファージf1の遺伝子間領域、rep(pMB1)−ファージミドの複製に関与するpMB1レプリコン、bla(ApR)−アンピシリンに対する抵抗を与えるβ‐ラクタマーゼをコードする遺伝子、lacZ−ベータ−ガラクトシダーゼのN末端断片をコードするlacZ遺伝子の5’末端部分、aprE 5’領域、ズブチリシン(FNA)をコードする遺伝子、プロモーターを有するpC194由来のクロラムフェニコール耐性遺伝子、aprE 5’領域の反復を含むポリペプチド発現カセットを含むpBluescript派生物(Alting−Mees,M.A.及びShort,J.M.、pBluescript II:遺伝子地図作製ベクター(pBluescript II:gene mappingvectors.)、Nucleic AcidsRes.、第17巻(22)、9494頁、1989年)である。このプラスミドは、5’aprE領域内の発現カセットを統合するために用いられる。] [0108] pBSFNAalr(配列番号2):このプラスミドは、上述のpBSFNACmの派生物である。このプラスミドにおいて、特有のプロモーターを有するB.ズブチリスalr遺伝子は、クロラムフェニコール耐性遺伝子と置き換わる。このプラスミドは、5’aprE領域内の発現カセットを統合するために用いられる。] [0109] 培地 LB及びLB寒天(LA)を、Ausubel,F.M.他編集、「分子生物学における最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)」、John Wiley and Sons出版、1995年で説明されるように調製した。LBG1%は、10g/lグルコースが補給されたLBである。LBSMは、1.6%スキムミルクが補給されたLB寒天である。プロテアーゼ生産の研究のために用いられるFNII培地は、WO05052146A2で説明される。Alr−株は、LB寒天+100mg/L D−アラニン上で増殖される。] [0110] 適切な場合、クロラムフェニコール、アンピシリン、シクロセリンまたはβ−クロロ−D−アラニンを、プレートまたは培養液に加えた。] [0111] 定量PCR(qPCR) 生産される目的ポリペプチド(例えば、ズブチリシン)をコードする遺伝子のコピー数を定量するqPCRを、ABIプリズム7000シークエンス・ディテクション・システム(ABI Prism 7000 Sequence Detection System)(アプライド・バイオシステムズ、フォスターシティー、カリフォルニア州)で行った。TaqMan(登録商標)遺伝子発現マスター・ミックス・キット(TaqMan(登録商標) Gene Expression Master Mix kit)を、メーカー(アプライド・バイオシステムズ、フォスターシティー、カリフォルニア州)が指示するように用いた。] [0112] 発酵 試験する株を、37℃及び250rpmで、10mlチューブ中の5mlのLBG1%で増殖した。約1以下のOD600において、2.5mlの培養地を、250mlエルレンマイアー振盪フラスコ内の25mlのFNII培地に植菌するために用いた。37℃及び250rpmで、前記振盪フラスコを保温し、培養液サンプルを、ズブチリシン活性の測定のために規則的に採取した。] [0113] 実施例1 バチルス・ズブチリスBG3594及びBG3594,pDALsub1のβ−クロロ−D−アラニン(CDA)への感受閾値の測定 第1段階において、B.ズブチリスの増殖の阻害に必要なβ−クロロ−D−アラニン(CDA)の濃度を、異なる濃度のCDAを含むLB寒天プレート上にLB増殖株BG3594の稀釈液をプレートすることにより測定した。表1で示すように、BG3594は、20mg/Lの濃度でも増殖可能であるが、50mg/Lの濃度では完全に増殖は阻害される。第2段階において、pDalsub1をBG3594に転換し、alrの過剰発現が阻害濃度のCDAでの細胞の増殖を回復出来るか判定した。表1で示すように、alr表現プラスミドの存在は、試験する全てのCDA濃度での増殖を可能にする。この結果は、増幅が起こる場合のみ、染色体にコードされた発現カセット「目的ポリペプチド−alr」を含む株が、20mg/Lを超えるCDA濃度で増殖することが出来ることを示す。CDAの代わりに、シクロセリンのような他のアラニンラセマーゼ阻害剤を用いることも出来る。] [0114] 実施例2 染色体にコードされた発現カセット「目的ポリペプチド・マーカー」を含む株の構築(株BG4010(comK)及びBG4020) プラスミドpBSFNAalr(配列番号2)を、pBSFNACm(配列番号1)から以下のように構築した。特有のプロモーターを有するB.ズブチリスalr遺伝子を、鋳型としての染色体DNAを用いて、PCR増幅した。使用したプライマーは、EcoRIDrdIalrF(DrdI部位を有する、gaagaattcg actaggttgt cttttcgtta gacatcgttt ccctttagc、配列番号3)及びSmaI−alrR(SmaI部位を有する、ggttcccggg ttaattgctt atatttacct gcaataaagg、配列番号4)であった。PCR生産物を、DrdI/SmaIで消化し、BsmI/StuI−消化pBSFNACmのより大きな断片と再連結した。連結体を、大腸菌株MM294内に形質転換し、カルベニシリン50ppm上にプレートした。この形質転換体からの4個のコロニーを、プラスミド精製のために5ml LB+カルベニシリン50ppmに植菌した。得られた構成物を、pBSFNAalr(配列番号2)とした。] [0115] pBSFNACm(配列番号1) ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60 attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120 gatagggttg agtgttgttc cagtttggaa caagagtcca ctattaaaga acgtggactc 180 caacgtcaaa gggcgaaaaa ccgtctatca gggcgatggc ccactacgtg aaccatcacc 240 ctaatcaagt tttttggggt cgaggtgccg taaagcacta aatcggaacc ctaaagggag 300 cccccgattt agagcttgac ggggaaagcc ggcgaacgtg gcgagaaagg aagggaagaa 360 agcgaaagga gcgggcgcta gggcgctggc aagtgtagcg gtcacgctgc gcgtaaccac 420 cacacccgcc gcgcttaatg cgccgctaca gggcgcgtcc cattcgccat tcaggctgcg 480 caactgttgg gaagggcgat cggtgcgggc ctcttcgcta ttacgccagc tggcgaaagg 540 gggatgtgct gcaaggcgat taagttgggt aacgccaggg ttttcccagt cacgacgttg 600 taaaacgacg gccagtgagc gcgcgtaata cgactcacta tagggcgaat tggagctcca 660 ccgcggtggc ggccgctcta gaactagtgg atcccccggg ctgcaggaat tctccatttt 720 cttctgctat caaaataaca gactcgtgat tttccaaacg agctttcaaa aaagcctctg 780 ccccttgcaa 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cgtacgcgca gtccgtgcct tacggcgtat cacaaattaa agcccctgct 1680 ctgcactctc aaggctacac tggatcaaat gttaaagtag cggttatcga cagcggtatc 1740 gattcttctc atcctgattt aaaggtagca ggcggagcca gcatggttcc ttctgaaaca 1800 aatcctttcc aagacaacaa ctctcacgga actcacgttg ccggcacagt tgcggctctt 1860 aataactcaa tcggtgtatt aggcgttgcg ccaagcgcat cactttacgc tgtaaaagtt 1920 ctcggtgctg acggttccgg ccaatacagc tggatcatta acggaatcga gtgggcgatc 1980 gcaaacaata tggacgttat taacatgagc ctcggcggac cttctggttc tgctgcttta 2040 aaagcggcag ttgataaagc cgttgcatcc ggcgtcgtag tcgttgcggc agccggtaac 2100 gaaggcactt ccggcagctc aagcacagtg ggctaccctg gtaaataccc ttctgtcatt 2160 gcagtaggcg ctgttgacag cagcaaccaa agagcatctt tctcaagcgt aggacctgag 2220 cttgatgtca tggcacctgg cgtatctatc caaagcacgc ttcctggaaa caaatacggc 2280 gcgttgaacg gtacatcaat ggcatctccg cacgttgccg gagcggctgc tttgattctt 2340 tctaagcacc cgaactggac aaacactcaa gtccgcagca gtttagaaaa caccactaca 2400 aaacttggtg attctttcta ctatggaaaa gggctgatca acgtacaggc ggcagctcag 2460 taaaacataa aaaaccggcc ttggccccgc cggtttttta ttatttttct tcctccgcat 2520 gttcaatccg ctccataatc gacggatggc tccctctgaa aattttaacg agaaacggcg 2580 ggttgacccg gctcagtccc gtaacggcca agtcctgaaa cgtctcaatc gccgcttccc 2640 ggtttccggt cagctcaatg ccgtaacggt cggcggcgtt ttcctgatac cgggagacgg 2700 cattcgtaat cggatcctct agagtcgatt tttacaagaa ttagctttat ataatttctg 2760 tttttctaaa gttttatcag ctacaaaaga cagaaatgta ttgcaatctt caactaaatc 2820 catttgattc tctccaatat gacgtttaat aaatttctga aatacttgat ttctttgttt 2880 tttctcagta tacttttcca tgttataaca cataaaaaca acttagtttt cacaaactat 2940 gacaataaaa aaagttgctt tttccccttt ctatgtatgt tttttactag tcatttaaaa 3000 cgatacatta ataggtacga aaaagcaact ttttttgcgc ttaaaaccag tcataccaat 3060 aacttaaggg taactagcct cgccggcaat agttaccctt attatcaaga taagaaagaa 3120 aaggattttt cgctacgctc aaatccttta aaaaaacaca aaagaccaca ttttttaatg 3180 tggtctttat tcttcaacta aagcacccat tagttcaaca aacgaaaatt ggataaagtg 3240 ggatattttt aaaatatata tttatgttac agtaatattg acttttaaaa aaggattgat 3300 tctaatgaag 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ttttcgcttc tttattccaa ttgctttatt gacgttgagc ctcggaaccc 4200 ttaacaatcc caaaacttgt cgaatggtcg gcttaatagc tcacgctatg ccgacattcg 4260 tctgcaagtt tagttaaggg ttcttctcaa cgcacaataa attttctcgg cataaatgcg 4320 tggtctaatt tttattttta ataaccttga tagcaaaaaa tgccattcca atacaaaacc 4380 acatacctat aatcgaccgg aattaattct ccattttctt ctgctatcaa aataacagac 4440 tcgtgatttt ccaaacgagc tttcaaaaaa gcctctgccc cttgcaaatc ggatgcctgt 4500 ctataaaatt cccgatattg gttaaacagc ggcgcaatgg cggccgcatc tgatgtcttt 4560 gcttggcgaa tgttcatctt atttcttcct ccctctcaat aattttttca ttctatccct 4620 tttctgtaaa gtttattttt cagaatactt ttatcatcat gctttgaaaa aatatcacga 4680 taatatccat tgttctcacg gaagcacacg caggtcattt gaacgaattt tttcgacagg 4740 aatttgccgg gactcaggag catttaacct aaaaaagcat gacatttcag cataatgaac 4800 atttactcat gtctattttc gttcttttct gtatgaaaat agttatttcg agtctctacg 4860 gaaatagcga gagatgatat acctaaatag agataaaatc atctcaaaaa aatgggtcta 4920 ctaaaatatt attccatcta ttacaataaa ttcacagaat agtcttttaa gtaagtctac 4980 tctgaatttt tttatcaagc ttatcgatac cgtcgacctc gagggggggc ccggtaccca 5040 gcttttgttc cctttagtga gggttaattg cgcgcttggc gtaatcatgg tcatagctgt 5100 ttcctgtgtg aaattgttat ccgctcacaa ttccacacaa catacgagcc ggaagcataa 5160 agtgtaaagc ctggggtgcc taatgagtga gctaactcac attaattgcg ttgcgctcac 5220 tgcccgcttt ccagtcggga aacctgtcgt gccagctgca ttaatgaatc ggccaacgcg 5280 cggggagagg cggtttgcgt attgggcgct cttccgcttc ctcgctcact gactcgctgc 5340 gctcggtcgt tcggctgcgg cgagcggtat cagctcactc aaaggcggta atacggttat 5400 ccacagaatc aggggataac gcaggaaaga acatgtgagc aaaaggccag caaaaggcca 5460 ggaaccgtaa aaaggccgcg ttgctggcgt ttttccatag gctccgcccc cctgacgagc 5520 atcacaaaaa tcgacgctca agtcagaggt ggcgaaaccc gacaggacta taaagatacc 5580 aggcgtttcc ccctggaagc tccctcgtgc gctctcctgt tccgaccctg ccgcttaccg 5640 gatacctgtc cgcctttctc ccttcgggaa gcgtggcgct ttctcatagc tcacgctgta 5700 ggtatctcag ttcggtgtag gtcgttcgct ccaagctggg ctgtgtgcac gaaccccccg 5760 ttcagcccga ccgctgcgcc ttatccggta actatcgtct tgagtccaac ccggtaagac 5820 acgacttatc 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ggttagctcc ttcggtcctc cgatcgttgt cagaagtaag ttggccgcag 6720 tgttatcact catggttatg gcagcactgc ataattctct tactgtcatg ccatccgtaa 6780 gatgcttttc tgtgactggt gagtactcaa ccaagtcatt ctgagaatag tgtatgcggc 6840 gaccgagttg ctcttgcccg gcgtcaatac gggataatac cgcgccacat agcagaactt 6900 taaaagtgct catcattgga aaacgttctt cggggcgaaa actctcaagg atcttaccgc 6960 tgttgagatc cagttcgatg taacccactc gtgcacccaa ctgatcttca gcatctttta 7020 ctttcaccag cgtttctggg tgagcaaaaa caggaaggca aaatgccgca aaaaagggaa 7080 taagggcgac acggaaatgt tgaatactca tactcttcct ttttcaatat tattgaagca 7140 tttatcaggg ttattgtctc atgagcggat acatatttga atgtatttag aaaaataaac 7200 aaataggggt tccgcgcaca tttccccgaa aagtgccac(配列番号1) 7239 pBSFNAalr(配列番号2) ctaaattgta agcgttaata ttttgttaaa attcgcgtta aatttttgtt aaatcagctc 60 attttttaac caataggccg aaatcggcaa aatcccttat aaatcaaaag aatagaccga 120 gatagggttg agtgttgttc cagtttggaa caagagtcca ctattaaaga acgtggactc 180 caacgtcaaa gggcgaaaaa ccgtctatca gggcgatggc ccactacgtg aaccatcacc 240 ctaatcaagt tttttggggt cgaggtgccg taaagcacta aatcggaacc ctaaagggag 300 cccccgattt agagcttgac ggggaaagcc ggcgaacgtg gcgagaaagg aagggaagaa 360 agcgaaagga gcgggcgcta gggcgctggc aagtgtagcg gtcacgctgc gcgtaaccac 420 cacacccgcc gcgcttaatg cgccgctaca gggcgcgtcc cattcgccat tcaggctgcg 480 caactgttgg gaagggcgat cggtgcgggc ctcttcgcta ttacgccagc tggcgaaagg 540 gggatgtgct gcaaggcgat taagttgggt aacgccaggg ttttcccagt cacgacgttg 600 taaaacgacg gccagtgagc gcgcgtaata cgactcacta tagggcgaat tggagctcca 660 ccgcggtggc ggccgctcta gaactagtgg atcccccggg ctgcaggaat tctccatttt 720 cttctgctat caaaataaca gactcgtgat tttccaaacg agctttcaaa aaagcctctg 780 ccccttgcaa atcggatgcc tgtctataaa attcccgata ttggttaaac agcggcgcaa 840 tggcggccgc atctgatgtc tttgcttggc gaatgttcat cttatttctt cctccctctc 900 aataattttt tcattctatc ccttttctgt aaagtttatt tttcagaata cttttatcat 960 catgctttga aaaaatatca cgataatatc cattgttctc acggaagcac acgcaggtca 1020 tttgaacgaa ttttttcgac aggaatttgc cgggactcag gagcatttaa cctaaaaaag 1080 catgacattt cagcataatg aacatttact catgtctatt ttcgttcttt tctgtatgaa 1140 aatagttatt tcgagtctct acggaaatag cgagagatga tatacctaaa tagagataaa 1200 atcatctcaa aaaaatgggt ctactaaaat attattccat ctattacaat aaattcacag 1260 aatagtcttt taagtaagtc tactctgaat ttttttaaaa ggagagggta aagagtgaga 1320 agcaaaaaat tgtggatcag tttgctgttt gctttagcgt taatctttac gatggcgttc 1380 ggcagcacat cctctgccca ggcggcaggg aaatcaaacg gggaaaagaa atatattgtc 1440 gggtttaaac agacaatgag cacgatgagc gccgctaaga agaaagatgt catttctgaa 1500 aaaggcggga aagtgcaaaa gcaattcaaa tatgtagacg cagcttcagc tacattaaac 1560 gaaaaagctg taaaagaatt gaaaaaagac ccgagcgtcg cttacgttga agaagatcac 1620 gtagcacatg cgtacgcgca gtccgtgcct tacggcgtat cacaaattaa agcccctgct 1680 ctgcactctc aaggctacac tggatcaaat gttaaagtag cggttatcga cagcggtatc 1740 gattcttctc atcctgattt aaaggtagca ggcggagcca gcatggttcc ttctgaaaca 1800 aatcctttcc aagacaacaa ctctcacgga actcacgttg ccggcacagt tgcggctctt 1860 aataactcaa tcggtgtatt aggcgttgcg ccaagcgcat cactttacgc tgtaaaagtt 1920 ctcggtgctg acggttccgg ccaatacagc tggatcatta acggaatcga gtgggcgatc 1980 gcaaacaata tggacgttat taacatgagc ctcggcggac cttctggttc tgctgcttta 2040 aaagcggcag ttgataaagc cgttgcatcc ggcgtcgtag tcgttgcggc agccggtaac 2100 gaaggcactt ccggcagctc aagcacagtg ggctaccctg gtaaataccc ttctgtcatt 2160 gcagtaggcg ctgttgacag cagcaaccaa agagcatctt tctcaagcgt aggacctgag 2220 cttgatgtca tggcacctgg cgtatctatc caaagcacgc ttcctggaaa caaatacggc 2280 gcgttgaacg gtacatcaat ggcatctccg cacgttgccg gagcggctgc tttgattctt 2340 tctaagcacc cgaactggac aaacactcaa gtccgcagca gtttagaaaa caccactaca 2400 aaacttggtg attctttcta ctatggaaaa gggctgatca acgtacaggc ggcagctcag 2460 taaaacataa aaaaccggcc ttggccccgc cggtttttta ttatttttct tcctccgcat 2520 gttcaatccg ctccataatc gacggatggc tccctctgaa aattttaacg agaaacggcg 2580 ggttgacccg gctcagtccc gtaacggcca agtcctgaaa cgtctcaatc gccgcttccc 2640 ggtttccggt cagctcaatg ccgtaacggt cggcggcgtt ttcctgatac cgggagactt 2700 ttcgttagac atcgtttccc tttagccttt aattttagta tgatatgtaa atgatattga 2760 ataaaagcta ggaagtgtcg taatgagcac 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aggctatgcg gacggctggc tccgaaaatt 3660 gaaagggacc gacatccttg tgaagggaaa acgcctgaaa attgccggcc gaatttgcat 3720 ggaccaattt atggtggagc tggatcagga atatccgccg ggcacaaaag tcacattaat 3780 aggccggcag ggggatgaat atatttccat ggatgagatt gcaggaaggc tcgaaaccat 3840 taactatgag gtggcctgta caataagttc ccgtgttccc cgtatgtttt tggaaaatgg 3900 gagtataatg gaagtaagaa atcctttatt gcaggtaaat ataagcaatt aacctaatga 3960 ctggctttta taatatgaga taatgccgac tgtacttttt acagtcggtt ttctaatgtc 4020 actaacctgc cccgttagtt gaagaaggtt tttatattac agctccagat ccatatcctt 4080 ctttttctga accgacttct cctttttcgc ttctttattc caattgcttt attgacgttg 4140 agcctcggaa cccttaacaa tcccaaaact tgtcgaatgg tcggcttaat agctcacgct 4200 atgccgacat tcgtctgcaa gtttagttaa gggttcttct caacgcacaa taaattttct 4260 cggcataaat gcgtggtcta atttttattt ttaataacct tgatagcaaa aaatgccatt 4320 ccaatacaaa accacatacc tataatcgac ctgcaggaat taattcctcc attttcttct 4380 gctatcaaaa taacagactc gtgattttcc aaacgagctt tcaaaaaagc ctctgcccct 4440 tgcaaatcgg atgcctgtct ataaaattcc cgatattggc ttaaacagcg gcgcaatggc 4500 ggccgcatct gatgtctttg cttggcgaat gttcatctta tttcttcctc cctctcaata 4560 attttttcat tctatccctt ttctgtaaag tttatttttc agaatacttt tatcatcatg 4620 ctttgaaaaa atatcacgat aatatccatt gttctcacgg aagcacacgc aggtcatttg 4680 aacgaatttt ttcgacagga atttgccggg actcaggagc atttaaccta aaaaagcatg 4740 acatttcagc ataatgaaca tttactcatg tctattttcg ttcttttctg tatgaaaata 4800 gttatttcga gtctctacgg aaatagcgag agatgatata cctaaataga gataaaatca 4860 tctcaaaaaa atgggtctac taaaatatta ttccatctat tacaataaat tcacagaata 4920 gtcttttaag taagtctact ctgaattttt ttatcaagct tatcgatacc gtcgacctcg 4980 agggggggcc cggtacccag cttttgttcc ctttagtgag ggttaattgc gcgcttggcg 5040 taatcatggt catagctgtt tcctgtgtga aattgttatc cgctcacaat tccacacaac 5100 atacgagccg gaagcataaa gtgtaaagcc tggggtgcct aatgagtgag ctaactcaca 5160 ttaattgcgt tgcgctcact gcccgctttc cagtcgggaa acctgtcgtg ccagctgcat 5220 taatgaatcg gccaacgcgc ggggagaggc ggtttgcgta ttgggcgctc ttccgcttcc 5280 tcgctcactg actcgctgcg ctcggtcgtt cggctgcggc gagcggtatc agctcactca 5340 aaggcggtaa tacggttatc cacagaatca ggggataacg caggaaagaa catgtgagca 5400 aaaggccagc aaaaggccag gaaccgtaaa aaggccgcgt tgctggcgtt tttccatagg 5460 ctccgccccc ctgacgagca tcacaaaaat cgacgctcaa gtcagaggtg gcgaaacccg 5520 acaggactat aaagatacca ggcgtttccc cctggaagct ccctcgtgcg ctctcctgtt 5580 ccgaccctgc cgcttaccgg atacctgtcc gcctttctcc cttcgggaag cgtggcgctt 5640 tctcatagct cacgctgtag gtatctcagt tcggtgtagg tcgttcgctc caagctgggc 5700 tgtgtgcacg aaccccccgt tcagcccgac cgctgcgcct tatccggtaa ctatcgtctt 5760 gagtccaacc cggtaagaca cgacttatcg ccactggcag cagccactgg taacaggatt 5820 agcagagcga ggtatgtagg cggtgctaca gagttcttga agtggtggcc taactacggc 5880 tacactagaa ggacagtatt tggtatctgc gctctgctga agccagttac cttcggaaaa 5940 agagttggta gctcttgatc cggcaaacaa accaccgctg gtagcggtgg tttttttgtt 6000 tgcaagcagc agattacgcg cagaaaaaaa ggatctcaag aagatccttt gatcttttct 6060 acggggtctg acgctcagtg gaacgaaaac tcacgttaag ggattttggt catgagatta 6120 tcaaaaagga tcttcaccta gatcctttta aattaaaaat gaagttttaa atcaatctaa 6180 agtatatatg agtaaacttg gtctgacagt taccaatgct taatcagtga ggcacctatc 6240 tcagcgatct gtctatttcg ttcatccata gttgcctgac tccccgtcgt gtagataact 6300 acgatacggg agggcttacc atctggcccc agtgctgcaa tgataccgcg agacccacgc 6360 tcaccggctc cagatttatc agcaataaac cagccagccg gaagggccga gcgcagaagt 6420 ggtcctgcaa ctttatccgc ctccatccag tctattaatt gttgccggga agctagagta 6480 agtagttcgc cagttaatag tttgcgcaac gttgttgcca ttgctacagg catcgtggtg 6540 tcacgctcgt cgtttggtat ggcttcattc agctccggtt cccaacgatc aaggcgagtt 6600 acatgatccc ccatgttgtg caaaaaagcg gttagctcct tcggtcctcc gatcgttgtc 6660 agaagtaagt tggccgcagt gttatcactc atggttatgg cagcactgca taattctctt 6720 actgtcatgc catccgtaag atgcttttct gtgactggtg agtactcaac caagtcattc 6780 tgagaatagt gtatgcggcg accgagttgc tcttgcccgg cgtcaatacg ggataatacc 6840 gcgccacata gcagaacttt aaaagtgctc atcattggaa aacgttcttc ggggcgaaaa 6900 ctctcaagga tcttaccgct gttgagatcc agttcgatgt aacccactcg tgcacccaac 6960 tgatcttcag catcttttac tttcaccagc gtttctgggt gagcaaaaac aggaaggcaa 7020 aatgccgcaa aaaagggaat aagggcgaca cggaaatgtt gaatactcat actcttcctt 7080 tttcaatatt attgaagcat ttatcagggt tattgtctca tgagcggata catatttgaa 7140 tgtatttaga aaaataaaca aataggggtt ccgcgcacat ttccccgaaa agtgccac 7198 (配列番号2) pBSFNAalrを、ゲル上に流す際にNotI/ScaI(バッファーH)で消化し、4つの断片を作成した。断片のサイズは、3660−2263−1105−174であった。カセット5’−FNA−alr−5’を含む最も大きな断片を、ゲル精製し、それ自身に連結させた。前記連結は、「ラピッド・ライゲーション(rapid ligation)」キット(ロッシュ)を用いて行った。得られたDNAの環状断片を、ローリングサークル反応(アマシャム・キット)に用い、CP3590またはCP3591のいずれかのコンピテント細胞に形質転換し、LA+1.6%スキムミルク上にプレートした。また、BG3594またはBG3594comKのいずれかのコンピテント細胞に形質転換し、LA+1.6%スキムミルク+50ppm CDA上にプレートした。適正な構成を有する株は、それらのプレート上で増殖し、発現されたプロテアーゼがスキムミルクを透明化することにより輪形を示す。] [0116] 前記カセットは、上項で述べた株の染色体DNAを伴う形質転換及びCDA 50における選択により任意の株に移すことが出来る。前記カセットの増幅は、増加量のCDA(最大で200ppm)上に前記株を線状に付けることにより行った。1.6%スキムミルク上にプレートされた場合、増幅された株にはより大きな輪形が見られる。これは、増加量のCDA上に前記株を植え付けることで、前記カセットの増幅に至ることを実証する。] [0117] 実施例3 qPCRを用いた、株BG4020におけるズブチリシン遺伝子のコピー数の測定 染色体DNAを、株CP3591、CP3592、CP3593、BG4020、増幅されたBG4020及びHyper1から抽出した。DNA濃度を測定し、各サンプルで均一の濃度に希釈した。次に、ズブチリシン遺伝子にアニールするプライマー(FNA−R2、ccagtgtagc cttgagag、配列番号5及びFNA−F2、acaatgagca cgatgagc、配列番号6)を用いて、各株の均一量のDNAをqPCR反応に使用した。] [0118] それぞれ1、2及び3コピーの遺伝子を用いて、株CP3591、CP3592及びCP3593を、検量線(図3)の作成に用いた。この検量線を、BG4020、増幅されたBG4020及びMDT01−138におけるズブチリシンのコピー数を測定するために用いた。] 図3 [0119] 表2は、BG4020、増幅されたBG4020及びHyper1株におけるqPCR反応から得られたカウント数を提供する。対応するズブチリシン遺伝子のコピー数を、図3で示す検量線から導き出した。その結果は、alrマーカーを用いた増幅(増幅されたBG4020)が、クロラムフェニコール・マーカーを用いた増幅(Hyper1)と同等に効率的であることを示す。増幅されたBG4020及びHyper1株の両方は、同等のコピー数、すなわち、4を含むと判定された。4020におけるコピー数の非整数は、増幅された遺伝子を均一の等しいコピー数で含まない細胞の集団に起因され得、2.4の値は平均を表わす。] 図3 [0120] 実施例4 Cmまたはalr−含有カセットを用いて増幅された株からの目的ポリペプチドの生産 試験する株を、37℃及び250rpmで、10mlチューブ内の5mlのLBG1%で増殖した。1以下のOD600において、2.5mlの培養地を、250mlエルレンマイアー振盪フラスコ内の25mlのFNII培地に植菌するために用いた。37℃及び250rpmで、前記振盪フラスコを保温し、培養液サンプルを、ズブチリシン活性の測定のために規則的に採取した。4株をこの方法で試験した。すなわち、前記4株は、BG3591(ズブチリシン遺伝子の1コピーを含む株、増幅不可)、MDT01−138(クロラムフェニコールを用いて増幅された株)、BG4020(カセット5’−ズブチリシンalr−5’が導入された株)、増幅されたBG4020(増加濃度のCDAに再度線状に付けられたBG4020株)である。MDT01−138は、Hyper1と同質遺伝子型の株であって、クロラムフェニコール・マーカー遺伝子を含む。] [0121] 前記株の各々により振盪フラスコ内で生産されたズブチリシン・プロテアーゼの量は、図4に示す。このグラフから、前記ズブチリシン遺伝子の増幅(増幅されたBG4020)は、1コピーの株(BG3591)または増幅されていない株(BG4020)より高いプロテアーゼ生産性をもたらす。さらに、alrマーカーを用いた増幅により得られた株(増幅されたBG4020)は、クロラムフェニコール・マーカーを用いて増幅された株(MDT01−138)より多くのプロテアーゼを生産した。] 図4 実施例 [0122] これらの結果は、目的ポリペプチドをコードする発現カセットの増幅及び目的ポリペプチドを高レベルで連続して生産するための非抗菌的及び非外因性のマーカーとして、効率的にalr遺伝子を使用出来ることを示す。]
权利要求:
請求項1 ゲノム遺伝子座を増幅する方法であって、(a)必須酵素の阻害剤に、構造A1−P−M−A2のゲノム遺伝子座を含む細菌性宿主細胞の集団を接触させる工程であって、ここで、A1とA2が繰り返し配列であり、Pは目的タンパク質のコーディング配列を含み、Mは、必須酵素のコーディング配列を含む前記工程、及び(b)前記阻害剤に耐性のある細胞を選択する工程であって、前記阻害剤に耐性のある細胞が前記増幅単位の複数のコピーを有する前記工程を含む、前記方法。 請求項2 前記細菌性宿主細胞が、バチルス種細胞である、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記必須酵素が、前記細胞に内因性の野生型酵素である、請求項1または2に記載の方法。 請求項4 前記細菌性宿主細胞が、前記必須酵素をコードする不活性化された遺伝子をさらに含み、前記不活性化された遺伝子が、前記細胞に内因性であって、構造A1−P−M−A2の前記ゲノム遺伝子座と異なるゲノム遺伝子座にある、請求項1−3のいずれかの方法。 請求項5 Pが発現カセットを含む、請求項1−4のいずれかの方法。 請求項6 A1がPのコーディング配列と操作可能に連結されたプロモーターを含む、請求項1−5のいずれかの方法。 請求項7 前記必須酵素の前記コーディング配列が、前記コーディング配列に内因性のプロモーターに連結される、請求項1−6のいずれかの方法。 請求項8 前記目的タンパク質がズブチリシンである、請求項1−7のいずれかの方法。 請求項9 前記必須酵素がD−アラニンラセマーゼである、請求項1の方法。 請求項10 前記必須酵素がD−アラニンラセマーゼであり、前記阻害剤がβ−クロロ−D−アラニンである、請求項1−8のいずれかの方法。 請求項11 構造A1−P−M−A2の増幅単位を含むゲノム遺伝子座を含む細菌性宿主細胞であり、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的タンパク質のコーディング配列を含み、Mは必須酵素のコーディング配列を含む、前記細菌性宿主細胞。 請求項12 構造A1−P−M−A2の増幅単位の複数のコピーを含むゲノム遺伝子座を含む細菌性宿主細胞であって、A1とA2は繰り返し配列であり、Pは目的タンパク質の第1コーディング配列を含み、Mは必須酵素の第2コーディング配列を含み、前記第1コーディング配列が、繰り返し配列A1に存在するプロモーターと操作可能に連結される、前記細菌性宿主細胞。 請求項13 前記目的タンパク質がズブチリシンであり、前記必須酵素がアラニンラセマーゼである、請求項11または12の細菌性宿主細胞。 請求項14 前記増幅単位が配列番号7で示す配列を有する、請求項11−13のいずれかの細菌性宿主細胞。 請求項15 増殖培地、及び請求項11−14のいずれかの細菌性細胞の集団を含む細菌性細胞培養地。 請求項16 前記目的タンパク質の生産に適した条件下で、請求項15の細胞の培養地を維持する工程を含む方法。 請求項17 前記培養地から前記目的タンパク質を回収する工程をさらに含む、請求項16の方法。
类似技术:
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同族专利:
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引用文献:
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